tag:blogger.com,1999:blog-61861592935321772592024-03-19T13:29:31.296+09:00手塚夏子のアーカイブ Natsuko Tezuka's archive過去の公演・作品の記録手塚夏子 Natsuko Tezukahttp://www.blogger.com/profile/03608791654012026025noreply@blogger.comBlogger27125tag:blogger.com,1999:blog-6186159293532177259.post-70301328664307835392010-02-27T15:46:00.002+09:002010-02-27T15:48:56.418+09:00ワークショップ『作品が生まれる土壌づくり』Whenever Wherever Festival 2009参加<br /><br />3つのテーマを3週に渡って取り組みます。<br />1週目「欲求を観察して引き出す」 <br />欲求っていうのは、例えば赤ん坊が立ち上がる瞬間、走り出す瞬間の体に近い。ダンスを創るってことを一回忘れて、自分の中にある欲求を様々な方法で観察したり引き出したりしてみましょう。体のレベルでも気持ちのレベルでも、とても楽しく。<br />2週目「水面下を言葉で模索」<br />水面下というのは、自分でも意識できない部分ということで、「言葉にできない」と言い換える事もできるけど、そこに耳を澄ませ続けて、水面の言葉を見つけてみよう。<br />3週目「素材の可能性を観察」<br />自分の体を素材として見た時、どんな可能性を見つけるだろうか?カラダ自体の欲求を殺さずに、素材をどう料理できるのか?<br /><br />1週目 6月23日(火)〜24日(水)<br />2週目 6月29日(月)〜7月1日(水)<br />3週目 7月6日(月)〜8日(水)<br /><br />時間 13:00〜15:00<br />場所 森下スタジオ<br />料金 予約 2,000円/当日 2,500円<br />申し込み方法<br />参加ご希望のプログラム名・日時、氏名、年齢、ご連絡先メールアドレスをご記入のうえ、メールにてお申し込みください。<br /><br />申し込み先|workshop@bodyartslabo.net(BAL)<br /><br /><a href="http://bal2.exblog.jp/">詳細</a>手塚夏子 Natsuko Tezukahttp://www.blogger.com/profile/03608791654012026025noreply@blogger.comtag:blogger.com,1999:blog-6186159293532177259.post-79580445464446738932010-02-17T10:50:00.004+09:002010-02-17T11:01:03.906+09:00We dance 20102010年2月13日(土)〜14日(日)<br />横浜市開港記念会館<br /><a href="http://wedance.jp/2010/">http://wedance.jp/2010</a>/<br /><a href="http://wedance.jp/">wedance.jp</a><br /><br />来て下さった皆様本当にありがとうございました。感想などお寄せいただけると大変うれしいです。<br /><br />natsukote@gmail.com<br /><br />1917年に立てられた洋風のシャレた建物で、中にはたくさんの部屋があります。それらの各部屋で同時多発的に様々なダンス作品が上演されたり、トークや実験的な試みが展開しました。時間割と地図を見ながら、ウロウロするのはとても楽しいですよね。もっとも出演が忙しすぎてあまり見ることができなかったのが、かなりくやしいです。<br /><br />私は盛りだくさんでした<br />●ワークショップ試行と交換の記録 13日の17:30〜、14日の15:30〜<br /><object width="425" height="344"><param name="movie" value="http://www.youtube.com/v/gG1mMJGcy0c&hl=ja_JP&fs=1&"></param><param name="allowFullScreen" value="true"></param><param name="allowscriptaccess" value="always"></param><embed src="http://www.youtube.com/v/gG1mMJGcy0c&hl=ja_JP&fs=1&" type="application/x-shockwave-flash" allowscriptaccess="always" allowfullscreen="true" width="425" height="344"></embed></object><br />高嶋さんの会で出てきた「置き換え」という言葉が様々な物事を考える鍵となりました。ゾクゾクしました。今後の作業にとってもかなり大きいです。<br /><br />●クリストフ・シャルル企画の即興に参加 13日13:00〜<br />「ルール」とは何か、考えるすごくいい機会になりました。外向きに設定される物差し、内向きに作用する枠組み。<br /><br />●カフェトーク「子連れダンサー井戸端会議」 13日15:00〜<br />本当にかわいい赤ちゃん達を囲んで、子連れダンサーの3人と出産やダンスと子育ての様々なことを雑談しました。かなりじゅうじつしていました。<br /><br />●白井剛キュレーション「1 on 1で写真撮影」の部屋で踊る。14日13:00〜<br />ひとときの時間をお客さんが経験する価値について、こちらが何かを与えるつもりで過ごすのはきっと違うのだろう、私は居るということをどうしたら自分で受けとめられるだろう。<br /><br />●岸井大輔企画「会/議/体」に参加予定<br />悩みの内容に対して、自分の出来ることを考え続けるというのが、ルールとして凄くいいですね。アドバイスではないところがミソですね。<br /><br />★★★★プレ企画 長いプログラムご参加ありがとうございました!<br /><a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEit5hE88zb_Yx2CVtvwZ2FDjsvzWS5hzJfFxg1iiLptrRPecVt5A799VWln5uISMILFTE2nSEsm3_UToul6b50wNprGE8aI155ab8kTByDEt7UdS6f5-Q78_le0KCVSe5YnqKuf8DpqqOo/s1600-h/wedance.jpg"><img style="float:right; margin:0 0 10px 10px;cursor:pointer; cursor:hand;width: 200px; height: 150px;" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEit5hE88zb_Yx2CVtvwZ2FDjsvzWS5hzJfFxg1iiLptrRPecVt5A799VWln5uISMILFTE2nSEsm3_UToul6b50wNprGE8aI155ab8kTByDEt7UdS6f5-Q78_le0KCVSe5YnqKuf8DpqqOo/s200/wedance.jpg" border="0" alt=""id="BLOGGER_PHOTO_ID_5433069502355630834" /></a><br /><br />アーティストが何かを見いだそうともがく姿そのものが、参加者の前にさらされました。<br />ジャンルを越境しアーティスト個々を超えて共有する問題意識によって、プログラム全体を横断するキーワードが次々に現れました。手塚夏子 Natsuko Tezukahttp://www.blogger.com/profile/03608791654012026025noreply@blogger.comtag:blogger.com,1999:blog-6186159293532177259.post-75214161866849781772010-01-29T12:30:00.001+09:002010-01-29T12:32:27.828+09:00高嶋晋一さん(美術家)と対談場所:アートセンター・オンゴーイング<br /> 11月8日(日) 15:00~ トークイベント 手塚夏子 (ダンサー/振付家) × 高嶋晋一 (美術家)<br /> 「越境する散歩道」<br /><br />丹羽陽太郎さんの展示「あるとき窓の隅へむかい、多分それから格子戸の背後、鏡の背面へ」中にトークイベントを行いました。<br />先日、四谷アートステュディウムの講座でお話した高嶋さんとさらに、深く越境的にアートについて話ができたと思います。手塚夏子 Natsuko Tezukahttp://www.blogger.com/profile/03608791654012026025noreply@blogger.comtag:blogger.com,1999:blog-6186159293532177259.post-60807420488496130382010-01-29T12:19:00.003+09:002010-01-29T12:25:35.754+09:00ヨコラボ「中継点」2009年12月24日(木)<br />2009年5月より毎週火曜日にSTスポットにて定期開催されている「表現者のための模索の旅」ヨコラボの中間発表が年も押し迫った、クリスマスイブに開催されました。<br /><br />http://stspot.jp/schedule/post-54.html<br /><br />うそにならないように慎重に、それぞれの、核となる部分に対して、転んだりしながら模索するエネルギーがすごかった。<br />足場の無い切り立った場所にかろうじて立っているような、スリルと切実さがあった。<br />次回は4月後半。さらに高まって行きそう。<br /><br /><br />■出演<br /><br /> 小口美緒 橋本正彦 羽鳥嘉郎 <br /> バンビちゃんズ 斉藤栄治 関根麻郎 山縣家 他 (公演順未定)<br /><br />■会場 STスポット<br /><br /><br />■ヨコラボとは<br />STスポットでは、2009年6月より、「ヨコラボ」と称する新たな取組みを開始しました。このプロジェクトは、STスポットが長年開催してきた「ラボ20」という企画から生まれたものです。<br />「ヨコラボ」は、若手の舞台表現者と約1年間の創造プロセスに劇場及びオブザーバーが立会い、三者が互いに向き合って、参加者のアーティストとしての自覚と方法論を確立させようと試みる模索の旅です。ひとまずの終着点(アウトプット)を2010年4月としています。<br /><br />主催:NPO法人STスポット横浜<br />共催:横浜市<br />助成:神奈川県<br />協力:急な坂スタジオ、篠原の里<br />制作協力:光永由佳手塚夏子 Natsuko Tezukahttp://www.blogger.com/profile/03608791654012026025noreply@blogger.comtag:blogger.com,1999:blog-6186159293532177259.post-90988027461689301232009-10-10T09:36:00.007+09:002010-01-29T12:48:39.899+09:00毛穴の高気圧実験ユニット<span style="font-weight:bold;">神村恵×手塚夏子「毛穴の高気圧」</span><br />日時|9/26(土)16:00 / 19:30 9/27(日)16:00<br /><br />輪郭つくる<br /><br />輪郭 内と外<br /><br />輪郭なくす<br /><br />内と外の割合を同じにする<br /><br />内と外の割合を変える<br /><br />直線を曲線にする<br /><br />特定の距離ばかり計る<br /><br />体の軸をつくる、ずらす<br /><br />内蔵を+する<br /><br />視線をどこかに限定する<br /><br />拮抗をなくす<br /><br />へそをねじる<br /><br />相手の意識をずらす<br /><br />向き合って、一区切りの会話<br />同じ内容の再生 再生 再生 再生 再生 演技ではなく。<br />ルールに従って、相手の出した指示通り「元になる体の状態」を変える。<br /><br />「こんなことやらなくても地球は回っている」って感じでちゃぶ台ひっくり返し、<br />「だけど、やっちゃう」って感じで続行して終わる。<br /><br />気圧は確かに高かった。<br /><br /><br /><a href="http://blog.ongoing.jp/?month=200909">http://blog.ongoing.jp/?month=200909</a><br /><br />また、たくさんのご来場ありがとうございました。<br /><br />会場|<a href="http://www.ongoing.jp/map.html">Art Center Ongoing</a>(吉祥寺)<br /><a onblur="try {parent.deselectBloggerImageGracefully();} catch(e) {}" href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEj5aVCCo6e8bF1klbGrsgLpunnX1XaKy27f3hVljahABkJ4crzIxJgJE_dREpcyCY5vjanJ1c_UpHatfiCpTBSeLjlIlXYaN3j23dohgnRzMB8_4sh1uSWmqAXly973uE3kJAD2kSsQvIQ/s1600-h/ACOGmap.jpg"><img style="cursor:pointer; cursor:hand;width: 400px; height: 156px;" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEj5aVCCo6e8bF1klbGrsgLpunnX1XaKy27f3hVljahABkJ4crzIxJgJE_dREpcyCY5vjanJ1c_UpHatfiCpTBSeLjlIlXYaN3j23dohgnRzMB8_4sh1uSWmqAXly973uE3kJAD2kSsQvIQ/s400/ACOGmap.jpg" border="0" alt=""id="BLOGGER_PHOTO_ID_5370305279579981394" /></a><br />出演|神村恵 手塚夏子<br /><br />※公演に先立ち、イベントを行いました。<br />「身体・空間ストーミング」<br />手塚夏子と神村恵が、互いの身体感覚を探ったり、試してみたり。二人が勝手に稽古し、それを覗いたり、一緒にやっていただいたり、質問もがんがんいただきました。ワークショップでもレクチャーでも稽古でもない、どこに転がっていくかわからないストーミングの時間。<br />日時|9/15(火)16(水)17(木)各日ともに19:30〜21:00<br />会場|<a href="http://www.ongoing.jp/map.html">Art Center Ongoing</a>(吉祥寺)手塚夏子 Natsuko Tezukahttp://www.blogger.com/profile/03608791654012026025noreply@blogger.comtag:blogger.com,1999:blog-6186159293532177259.post-1820861962358404342009-07-30T12:56:00.003+09:002009-07-30T14:36:28.910+09:00人間ラジオ 2「ダンスがみたい!11」参加公演 <br /><span style="font-weight:bold;">実験ユニット第三弾 『人間ラジオ2』</span><br /><br />7月25日(土)15:30/19:30、26日(日)14:30 ※各公演アフタートーク有<br /><br />ダンス/手塚夏子 音楽/スズキクリ 照明/中山奈美<br /><br />チューニングを調整する、その調整することそのものの中に異様にダンスを感じる。音楽を感じる。<br />ダンス、音楽、照明を同じ地平で感じると同時に、ベクトルのはっきりとした違いが互いを際立たせる。<br /><br />光を捉えるための陰<br /><br />ない実質<br /><br />見えない物が動く<br /><br />より極北へと移行して行く予感と恐怖<br /><br />■会場<br /><span style="font-weight:bold;">神楽坂 die pratze</span><br />東西線 神楽坂駅1番出口より徒歩6分。出てすぐ左折し、赤城神社を右折、突き当たりを左折し道なりに下りきったあたりの左側。<br /><br /><a href="http://www.geocities.jp/kagurara2000/dance11.html">地図</a><br /><br />「実験ユニット」とは、神村恵 ねじぴじん スズキクリ 手塚夏子が、個人的な欲求を超え、匿名の秘密基地で究極な遊びをするユニットの名前である。転がるような実験に胸を踊らせて、全員で取り組んだ『匿名的断片』、手塚と神村恵の2人で手法の交換に取り組んだ『神村の手塚と手塚の神村』など展開した。<br />「実験ユニット」の第三弾として、今回は手塚とスズキクリの2人が、究極のチューニングにより出現する謎の空白に魅了されて、照明中山奈美と共にブレーキの利かない自転車旅行のような旅に挑む。手塚夏子 Natsuko Tezukahttp://www.blogger.com/profile/03608791654012026025noreply@blogger.comtag:blogger.com,1999:blog-6186159293532177259.post-39118628038859774942009-07-30T12:52:00.004+09:002009-07-30T14:35:02.692+09:00足立智美×川口隆夫×手塚夏子2009年7月11日 20:00 森下スタジオ<br /><br />筆談をベースに、喋る。両者は相容れない。<br />二つに引き裂かれつつ関わるときの、意識の漂いそのものが踊りだす。<br /><br />筆談で書かれた密談の切羽詰まったとんちんかんさ加減が最高に笑えるけど、それらは伏せられてるってところがまた笑える。<br />きついのに笑える変な体験だった。<br /><br />足立さんと川口さんと、短時間でコンセプトの難しいニュアンスを共有できたってことがすごく、心強く感じた。本番直線三人ともぶるっていた。<br /><br />とにかく、変革して行く上での第一歩が踏み出せた事に安堵。手塚夏子 Natsuko Tezukahttp://www.blogger.com/profile/03608791654012026025noreply@blogger.comtag:blogger.com,1999:blog-6186159293532177259.post-30474238166370676302009-07-22T10:26:00.002+09:002009-07-22T10:40:52.062+09:00二つのラウンドテーブル終了<span style="font-weight:bold;">身体のメディウムスペシフィシティ</span><br /><br />2009年7月3日(金)18:30〜 <br /><br />森下スタジオ<br /><br />司会 武藤大祐<br /><br />前半はダンス以外の領域の人にダンスの身体、それ以外の身体について発表してもらった。<br /><br />柳澤田実、高橋宏幸、橋本聡、羊屋白玉<br /><br />後半は、それを受けてダンスの領域の人がリアクションしつつ全体で話をしていった。<br /><br />山崎広太、大橋可也、手塚夏子<br /><br /><br /><br /><span style="font-weight:bold;">ひらく会議</span><br /><br />2009年7月10日(金)18:30〜<br /><br />山崎広太、手塚夏子、大橋可也、ユン・ミョンフィ、武元寿賀子、岩渕貞太、羊屋白玉、余越保子、北村あらた、平原慎太郎、山縣太一、他<br /><br />アーティスト同士の協力関係、モチベーションを高め合う関係、経済的な状況の打破、プログラムの可能性、お客さんとの関係の可能性、いわゆる上昇志向、その他もろもろについての混沌とした楽しい意見交換。手塚夏子 Natsuko Tezukahttp://www.blogger.com/profile/03608791654012026025noreply@blogger.comtag:blogger.com,1999:blog-6186159293532177259.post-51721222808022783772009-07-08T21:14:00.003+09:002009-07-22T10:24:14.337+09:00森下のワークショップ終了<span style="font-weight:bold;">3)セルフ コーチング(ワークショップ) <br />『作品が生まれる土壌づくり』</span> 講師 手塚夏子<br />Whenever Wherever Festival 2009参加<br /><br />3つのテーマを3週に渡って取り組みます。<br />1週目「欲求を観察して引き出す」 <br />欲求っていうのは、例えば赤ん坊が立ち上がる瞬間、走り出す瞬間の体に近い。ダンスを創るってことを一回忘れて、自分の中にある欲求を様々な方法で観察したり引き出したりしてみましょう。体のレベルでも気持ちのレベルでも、とても楽しく。<br />2週目「水面下を言葉で模索」<br />水面下というのは、自分でも意識できない部分ということで、「言葉にできない」と言い換える事もできるけど、そこに耳を澄ませ続けて、水面の言葉を見つけてみよう。<br />3週目「素材の可能性を観察」<br />自分の体を素材として見た時、どんな可能性を見つけるだろうか?カラダ自体の欲求を殺さずに、素材をどう料理できるのか?<br /><br />1週目 6月23日(火)〜24日(水)<br />2週目 6月29日(月)〜7月1日(水)<br />3週目 7月6日(月)〜8日(水)<br /><br />時間 13:00〜15:00<br />場所 森下スタジオ<br />料金 予約 2,000円/当日 2,500円<br />申し込み方法<br />参加ご希望のプログラム名・日時、氏名、年齢、ご連絡先メールアドレスをご記入のうえ、メールにてお申し込みください。<br /><br />申し込み先|workshop@bodyartslabo.net(BAL)<br /><br /><a href="http://bal2.exblog.jp/">詳細</a>手塚夏子 Natsuko Tezukahttp://www.blogger.com/profile/03608791654012026025noreply@blogger.comtag:blogger.com,1999:blog-6186159293532177259.post-47805552574734031702009-07-04T14:14:00.007+09:002009-07-22T10:25:23.212+09:00ふたつのキュレーター仕事終了<span style="font-weight:bold;">1)ST Spot ラボ20 #21</span><br /><br />2009年6月20日(土)~21日(日)<br /><br />本当に大切なことは、見えないところから始まっている。「ダンスの作品を創る」と言っても、つくる手がかりになるエネルギーの発端は、自分でも知らないうちにそっと動きだすものだ。オーディションなんかとは全く無縁な遥か昔のある日ある時。その動き出した何かと、出会えて私は幸せだ。誰かが自分の本当の欲求をはち切れそうに、率直に追い求めて手を伸ばしている様をみると、私の奥の方からエネルギーが満ちてきて非常に元気になる。この舞台では、欲求する彼らの姿を目撃するだろう。そして自分が突き上げられる、これ以上の至福は無い。<br />手塚夏子<br /> <br />キュレーター 手塚夏子<br />出演 石田陽介+松原東洋(Yosuke Ishida + Toyo Matsubara)<br /> 井上大輔(Daisuke Inoue)<br /> 柴田恵美(Emi Shibata)<br /> 下司尚実(Naomi Shimotsukasa)<br /> 辻田暁(Aki Tsujita)STスポット ラボ20http://stspot.jp/recommend/lab20-21.html<br /><br /><a href="http://stspot.jp/recommend/lab20-21.html">STのホームページ</a><br /><br />公開ディスカッション 2009年6月4日(木)会場:STスポット<br /><br />【ラボ・アワード受賞者】<br /><br />井上大輔『百年の身体』<br /><br />石田陽介+松原東洋『二人は雲の中』<br /><br /><br />【全体評】<br /><br />今回は、自分が「感じている事」に向き合い続けましょう、というようなことを言い続けていました。舞台の上で、生まれ続けるように居る、深い実感が動きを生み続けているようにということも言いました。それは、やっていて自分で鈍感になりやすいポイントかもしれません。私とのコミュニケーションを通して皆さんその部分に少しずつ挑んでくださったことがうれしかったし、それによってハッとするような瞬間に何度も出会いました。それから一週間以上経って、新たに思い至る事がいくつかありました。<br /><br />自覚的な欲求と潜在的な欲求は必ず矛盾しています。自覚的な欲求に縛られないようにするには、自分の欲求に問いかけるしかないかもしれません。または、欲求と反対の事をするとか、一箇所にとどまり続けずに、押してダメなら引いてみるという精神がとても大切です。試行錯誤は、ある程度精神力がいります。リラックスも必要です。そういう状況をつくるにはどうしたらいいか、自分の状況自体を自分で旨く開拓して行く、自力で何もかもやるということでなく、例えば誰かと合うとリラックスするとか。<br /><br />また、「自分という体が作品」という次元を逸脱することが、本当の意味での「作品性」に近づく事だと感じました。ソロであっても、自分の中に構造を見つける。自分に対しての批評性を持つ、コントラストを利用する事で、認識する。自分の視点いくつか持つことによって、物事が立体的に見えて来ると思います。<br /><br />そして、転んだり、恥をかいたりする体力をつけましょう。自分に批評性をもつことができると、本当の意味で自分を信じる力がつくのかもしれません。私自身にとっての課題でもありますが。<br /><br />私は、誰かに対して教育とか与えるとかそういうことではなく、自分に突きつけたり、何かを見いだすことにキュレーターの意義を見いだせると強く感じました。ありがとうございました。<br /><br /><a href="http://stspot.jp/news/702.html">STスポットの記事l</a><br /><br /><br /><br /><span style="font-weight:bold;">2)新人振付家のためのスタジオシリーズ</span><br />Whenever Wherever Festival 2009参加<br /><br />6月27日(土) 28日(日)<br /><br />新人振付家のためのスタジオシリーズ<br />深沢理恵(キュレーター 厚木凡人)<br />捩子ぴじん(キュレーター 手塚夏子)<br /><br />6月21日(日)19:15〜<br />公開リハーサル<br /><br />捩子ぴじん振付<br />「track of traces」<br /><br />出演:大橋一輝 久津美太地 羽鳥嘉郎 山田かの子 若林里枝<br /><br />痕跡の足跡。<br />そこにあるものを手がかりに、<br />そこにないものや、そこにいない人の像を描く。<br />異なる世界が交感し、交歓するためのイントロダクション。<br /><br />会場:アーキタンツ<br />詳細:BAL<br /><br /><a href="http://blog.livedoor.jp/rockadoodledoo1/archives/51343907.html">捩子さんのホームページ</a><br /><br />様々な問題提起が持ち上がったりしました。<br />捩子ぴじん自身は基本的に、様々なアーティストに対する影響を迷わず作品作りにぶつけて行くという感じなので、私とは全く違うなあこれは世代の違いなのかなあ?などと思ったりしました。個人的な欲求を掘り下げるというよりはリアクションが作品を作るという感じなのかもしれない。それがいい事なのか、あんまり良くないのか、いまのところ私には全然分からないと思った。そういうもろもろとは関係なく、この作品のある要素に対して私はとても激しく刺激を受けた。そしてまだ誰とも共有できてないということにおいて、しみじみした。それ以外の様々な要素、岡田利規の作品に似ているとか構成の問題とかダンサーとの関係の取り方とかいろいろあるのだと思うけれど、すべて遠くに行ってしまった。結局はそういう事なのだと思った。誰かにとって重要なことは個人的なポイントなんだなと。ダメな時にこそ、理由が必要なのだと思った。その理由がすべて消えても、ダメだと思う人は他の理由でだめなのだと思う。<br /><br />ともかく、私自身のクリエーションが変わってしまう予感がしています。そのことがキュレーターをやって一番大きかった。この公演は、ダンスシーンにとって何かの予兆となるだろうと思った。手塚夏子 Natsuko Tezukahttp://www.blogger.com/profile/03608791654012026025noreply@blogger.comtag:blogger.com,1999:blog-6186159293532177259.post-71253206271291164542009-06-01T13:48:00.005+09:002009-06-02T10:06:22.321+09:00カラダカフェ 〜からだの水、水のからだ〜<a onblur="try {parent.deselectBloggerImageGracefully();} catch(e) {}" href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEhf_ID1SVPHkcfc53JsqR2qKnPyok-OQeRIl3JRwEzoQFKfjAr1uhhyphenhyphenHvafKaqONV0F0Vs7BKoBYVh71GukT2FYCiT9yg7alVprODJFg8iEnehxixsJPlhil2oWC2ObSM0wlO5FRTdZhYo/s1600-h/cafe.jpg"><img style="float:left; margin:0 0 0 0;cursor:pointer; cursor:hand;width: 160px; height: 55px;" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEhf_ID1SVPHkcfc53JsqR2qKnPyok-OQeRIl3JRwEzoQFKfjAr1uhhyphenhyphenHvafKaqONV0F0Vs7BKoBYVh71GukT2FYCiT9yg7alVprODJFg8iEnehxixsJPlhil2oWC2ObSM0wlO5FRTdZhYo/s200/cafe.jpg" border="0" alt=""id="BLOGGER_PHOTO_ID_5334015704648061874" /><br /></a><span style="font-weight:bold;">手塚夏子× 佐久間新( ジャワ舞踊家)</span><br />カラダカフェとは、リラックスした時空間でコーヒーなどを飲みながら、体についての様々な雑談をするイベントです。ダンサーである手塚夏子が毎回様々なゲストを招き、お客さんを巻き込んでの実験やパフォーマンスも交えつつ、雑談から哲学的なテーマまでも話が広がります。<br />今回のゲストはジャワ舞踊家の佐久間新さんです。佐久間さんは私にとって、様々な「問い」を与えてくれます。彼が踊るとき、私の体に目に見えないさざ波が沸き起こります。これは比喩、というより、もっと物理的な感触のことで、私のからだの中に、水が注ぎ込まれるように、彼の踊りのエネルギーが細かい粒子となって私の皮膚を貫通し、内側で彼にあわせて蠢くのです。踊りを見て、こんな風になったのは初めてでした。<br /><a onblur="try {parent.deselectBloggerImageGracefully();} catch(e) {}" href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEghb79u7k8HCEfp0HO4UscGyfrWAD7TE7abnAo0RU3fU6d-vjzDjGvjLrcQqMhH3cGNnZb5hcX2UISEPaWSXeAjgclC-zIfRHtoOXVvp5-QNxcfoL3Dq0U0X0Gdorj_e7Calxh0m-F1VL0/s1600-h/IMG_0559.JPG"><img style="float:left; margin:0 10px 10px 0;cursor:pointer; cursor:hand;width: 200px; height: 150px;" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEghb79u7k8HCEfp0HO4UscGyfrWAD7TE7abnAo0RU3fU6d-vjzDjGvjLrcQqMhH3cGNnZb5hcX2UISEPaWSXeAjgclC-zIfRHtoOXVvp5-QNxcfoL3Dq0U0X0Gdorj_e7Calxh0m-F1VL0/s200/IMG_0559.JPG" border="0" alt=""id="BLOGGER_PHOTO_ID_5334011963096802050" /></a><br />(佐久間さんのパフォーマンスを見た感想は<a href="http://natsukote-see.blogspot.com/2008/12/blog-post.html">こちら</a>)<br /><br /><br /><br /><br /><br /><br /><br /><br /><span style="font-weight:bold;">2009 年5 月30 日( 土) <br />14:30 開店 15:00 スタート<br /><a href="http://www5f.biglobe.ne.jp/~monten/annai.html">門仲天井ホール</a></span><br /><br /><br />前日におこなわれた、佐久間さんの企画「ピクニック」に参加した手塚のエピソードなどから話が始まりました。<br /><br />手塚が佐久間さんに出会ったキッカケや、興味の元となった経験などをお話し。そのことを通して、手塚は自分のダンスと佐久間さんのダンスの根底にある共通の部分や、また違う部分の幅を測ってみたくなったので、まずは自分が踊ってみました。<br /><br />佐久間さんから見ての感想、「違うけれども、分かる気もする」<br /><br />佐久間さんから手塚のダンスについて二三の質問があって、「体が勝手に動く」ということについて少しお話しました。佐久間さんとの共通の部分として、踊る時に「ラジオの受信状態を良くするようにチューニングする」感覚があることを知りました。<br /><br />私が以前体験した「体で考える」方法として、ペットボトルに水を半分入れたのを水平にして水を揺らすというのを全員でやってみました。部屋全体に小さな水音が満ちて、とても素敵な時間でした。佐久間さんから見てとても上手な2人の方の揺すり方を見せていただき、違うタイプのすてきなボトルゆすりを参照しました。<br /><br />佐久間さんが、お客さんにむかって波を送りました。とても大きな波を体に受けて倒れそうになってしまう人がいたり、オペ部屋にいた黒崎さん(館長)が一人で遠かったにも関わらず揺らされたりしました。手塚は、佐久間さんが波を送ろうとしている準備の時に、自分の周りの空気の質が、つぶつぶに変質して行く妙に心奪われました。<br /><br />休憩を挟んで、後半、佐久間さんが生で踊って下さいました。たまたまいらしてくださった佐久間さんの知人の方にホーミーなどで演奏していただいてのダンスで、佐久間さんの話によれば、スタートするのにいろいろな迷いや戦いがあって、少しずついいキッカケを見つけながら踊られていたという事です。自分にとって嘘が無いか、リアリティーがあるか、とても大切にされている、またそういったことも、ありのままに示して下さった、そういった正直な柔らかい佐久間さんがとても素敵でした。<br /><br />ジャワの舞踊の型を一部見せていただきながら、物理的な体の仕組みや重さを最大限に生かした動かし方というのを、手塚の体験レッスンなどもとしてお話ししていただきました。そこから、佐久間さんご自身がどのように形や動かし方の細部に実感を得て行かれたかというお話をしてくださいました。<br /><br />手塚と佐久間さんの方法の間にある共有できる部分や違い、またその幅を観察する手塚の今感じている部分を話しました。両者とも、無意識の領域に対してなにがしかの意識的な方法を見いだしていて、ジャワ舞踊を行う佐久間さんの場合にはどんなことがあるのだろうか?それは音楽の性質だったり、場の空気だったり、聖域である舞台の位置や仕組みであったり、かもしれないし、また語り尽くせない何かがあるのだろう。手塚は、様々な世界のありようや霊的な神聖さと切り離された、ぐちゃぐちゃな日本の都市文化の狭間に生きているというリアリティーがあり、その中で場の様々なレベルの深層と繋がったり離れたりしながら何かを実感しておどっているのだなあ。佐久間さんの何とも言えぬ神聖なありように触れ、自分の立ち位置を照らし出されたような一日でした。<br /><br />最後に、佐久間さんが野村誠さんとおこなったワークショップで会得されたという「振り子奏法」によるピアノ演奏、もっともダンスに近い演奏、もっとも演奏に近いダンスを堪能し、会を終えました。ピアノの音が聞こえなくなる最後の時間に、今までの音の存在が波のように体に浸透したのでした。<br /><br /><object width="425" height="344"><param name="movie" value="http://www.youtube.com/v/EInADiJPcT8&hl=ja&fs=1&rel=0"></param><param name="allowFullScreen" value="true"></param><param name="allowscriptaccess" value="always"></param><embed src="http://www.youtube.com/v/EInADiJPcT8&hl=ja&fs=1&rel=0" type="application/x-shockwave-flash" allowscriptaccess="always" allowfullscreen="true" width="425" height="344"></embed></object><br />佐久間新(ジャワ舞踊家)| Shin Sakuma<br />1988年、ガムランを始める。ジョグジャカルタの舞踊家ベン・スハルト氏に出会い、ジャワ舞踊を志す。95年から4年間、インドネシア芸術大学へ留学し、王宮など数多くの舞台に出演する。帰国後は、古典作品以外にも、野村誠、三輪眞弘、鈴木昭男らの音楽のためのダンスを発表する。05年には、野外で即興するI-Picnic を結成し、インドネシア、日本、オーストリアで即興を行い、DVDを制作する。07年にクレムス現代音楽祭(オーストリア)、08年にソロ・エスニック音楽祭(インドネシア)に出演する。音とダンス、ダンスと日常の境界を探る試み、障がいのあるアーティストとのコラボレーションを展開中(佐久間さんのブログは<a href="http://margasari01.blog63.fc2.com/">こちら</a>)。手塚夏子 Natsuko Tezukahttp://www.blogger.com/profile/03608791654012026025noreply@blogger.comtag:blogger.com,1999:blog-6186159293532177259.post-33893382866426906452009-05-10T10:53:00.005+09:002009-05-10T11:01:37.187+09:00道場破り 〜復讐戦〜<a onblur="try {parent.deselectBloggerImageGracefully();} catch(e) {}" href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEhzOWNPjnTTB6bZgqfib4B0yJbXJ7kanCx2UYuCmeQMuKwgXRG_CwF5ca_nFd9jfy7zraS9f4FnB0l3xkBqYQ6kSqp1bqXaviBZh6tnhTfE8zK3csgIpeqxgdulrC2xBi5j3un22TYgKO4/s1600-h/090308_1626.JPG"><img style="float:right; margin:0 0 10px 10px;cursor:pointer; cursor:hand;width: 200px; height: 150px;" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEhzOWNPjnTTB6bZgqfib4B0yJbXJ7kanCx2UYuCmeQMuKwgXRG_CwF5ca_nFd9jfy7zraS9f4FnB0l3xkBqYQ6kSqp1bqXaviBZh6tnhTfE8zK3csgIpeqxgdulrC2xBi5j3un22TYgKO4/s200/090308_1626.JPG" border="0" alt=""id="BLOGGER_PHOTO_ID_5317477374256179618" /></a><a onblur="try {parent.deselectBloggerImageGracefully();} catch(e) {}" href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEhyQhaStJHAxd92odjWgT1qA1Y4XeY34li_ZOgARnkLmEJXS9taJwxlyi2X-ht7HBLnwzJ6wJGxU29i3zcKbm3CU5MC3bz54e-V9vETus_xdAYOIWdbyVYcLka6pv2-_-XdtQ1xOTC4fPA/s1600-h/090308_1626~001.JPG"><img style="float:right; margin:0 0 10px 10px;cursor:pointer; cursor:hand;width: 200px; height: 150px;" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEhyQhaStJHAxd92odjWgT1qA1Y4XeY34li_ZOgARnkLmEJXS9taJwxlyi2X-ht7HBLnwzJ6wJGxU29i3zcKbm3CU5MC3bz54e-V9vETus_xdAYOIWdbyVYcLka6pv2-_-XdtQ1xOTC4fPA/s200/090308_1626~001.JPG" border="0" alt=""id="BLOGGER_PHOTO_ID_5317477239008187906" /></a><a onblur="try {parent.deselectBloggerImageGracefully();} catch(e) {}" href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEhMvZq8bLrG4o3NNgP-r-fNcMg6MxDve2C-zt5lyZe8EoHH__yeRKghWhLUYGGubU5GHPS-9IOa7Cs7OE3B1tEn9n3q-5X7Gj4af1f1Qhsv9fmzhlOfBqZYn90zx4MkPJSOp8JUtocgEjA/s1600-h/090308_1627.JPG"><img style="float:right; margin:0 0 10px 10px;cursor:pointer; cursor:hand;width: 200px; height: 150px;" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEhMvZq8bLrG4o3NNgP-r-fNcMg6MxDve2C-zt5lyZe8EoHH__yeRKghWhLUYGGubU5GHPS-9IOa7Cs7OE3B1tEn9n3q-5X7Gj4af1f1Qhsv9fmzhlOfBqZYn90zx4MkPJSOp8JUtocgEjA/s200/090308_1627.JPG" border="0" alt=""id="BLOGGER_PHOTO_ID_5317477101780703730" /></a><a href="http://natsukote-videocast.blogspot.com/search/label/道場破り第2期">予告編の動画はこちら!</a><br />ここに5人のダンサー/振付家がおります。<br />彼らは全く違う独自な手法を持っていて、その一つ一つを道場と呼ぼうと思います。一人一人が世界を感じているありようや、こんな風にしか生きることができないという切実さが、全く独自のダンスを生んだのかもしれない。<br />その五人が去年の同じ季節に、お互いの道場に挑みあいました。つまり、相手の手法を自分の体で試すという試みをしました。そのときに炸裂した火花がどんなに眩しかったか、立ち会った人なら知っています。<br />今回は、同じメンバーが、様々な課題を胸に、更なる飛躍を遂げるため、復讐戦に挑みました。何に復讐するのか…定かでないにもかかわらず。<br /><br /><span style="font-weight:bold;"><span style="font-weight:bold;">出演</span>|黒沢美香 中村公美 捩子ぴじん 山賀ざくろ 手塚夏子</span><br /><br />※5月2日から6日まで、出演者によるワークショップを行いました。題して…<span style="font-weight:bold;">誰でもダンス道場</span>(詳細は<a href="http://natsukote-workshop.blogspot.com/2009/04/blog-post.html">こちら</a>)<br /><br /><span style="font-weight:bold;">日時</span>|1st session 2008年5月5日(火・祝) 17:00スタート<br /> 2nd session 2008年5月6日(水・休) 13:00スタート<br /><br /><span style="font-weight:bold;">会場</span>|篠原の里 (JR中央本線藤野駅よりバスにて約30分)<br />「<a href="http://www.ops.dti.ne.jp/~shinoba/index.html">篠原の里</a>」は、廃校を活用したNPOが運営する宿泊研修施設です。<br /> <br /><br /><span style="font-weight:bold;">交通</span>|藤野駅(JR中央線)からバスを乗り継ぎ約30分<br />〈5/5 往〉JR藤野駅16:03発—バス—やまなみ温泉16:18着(乗換)<br /> やまなみ温泉16:21発—バス—篠原16:34着<br />〈5/6 復〉篠原16:35発—バス—やまなみ温泉16:48着(乗換)<br /> やまなみ温泉17:33発—バス—JR藤野駅17:48着<br /><br />食事は、ご近所さんの鎌田さんがすばらしいマクロビオテックなおいしい食事をたくさんつくってくださいました。<br />本当にありがとうございました!<br /><br /><br /><iframe width="425" height="350" frameborder="0" scrolling="no" marginheight="0" marginwidth="0" src="http://maps.google.co.jp/maps/ms?ie=UTF8&hl=ja&msa=0&msid=114347167468817861182.000448fd1a2f559aa49eb&ll=35.600718,139.174547&spn=0.048852,0.072956&z=13&output=embed"></iframe><br /><small><a href="http://maps.google.co.jp/maps/ms?ie=UTF8&hl=ja&msa=0&msid=114347167468817861182.000448fd1a2f559aa49eb&ll=35.600718,139.174547&spn=0.048852,0.072956&z=13&source=embed" style="color:#0000FF;text-align:left">大きな地図で見る</a></small>手塚夏子 Natsuko Tezukahttp://www.blogger.com/profile/03608791654012026025noreply@blogger.comtag:blogger.com,1999:blog-6186159293532177259.post-38571012252978153862009-03-26T10:56:00.006+09:002009-03-26T23:37:58.439+09:00神村の手塚と手塚の神村<a onblur="try {parent.deselectBloggerImageGracefully();} catch(e) {}" href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEj-leK7m_RJSqu6n-KOdlgIJH60HZ_wyBx6hjP7he9mnHXBni66gWxdwXS4_sX78ZyYIhEp2SYskok1PvVY64ASux2I2NXrR0jqyb_-r9afF-aj-Lnx6IJQ0r_0V10AWHaslwiv1Wdq4fA/s1600-h/%E7%A5%9E%E6%9D%91%E8%88%9E%E5%8F%B0.jpg"><img style="float:left; margin:0 10px 10px 0;cursor:pointer; cursor:hand;width: 134px; height: 200px;" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEj-leK7m_RJSqu6n-KOdlgIJH60HZ_wyBx6hjP7he9mnHXBni66gWxdwXS4_sX78ZyYIhEp2SYskok1PvVY64ASux2I2NXrR0jqyb_-r9afF-aj-Lnx6IJQ0r_0V10AWHaslwiv1Wdq4fA/s200/%E7%A5%9E%E6%9D%91%E8%88%9E%E5%8F%B0.jpg" border="0" alt=""id="BLOGGER_PHOTO_ID_5311055713224766626" /></a><br /><a onblur="try {parent.deselectBloggerImageGracefully();} catch(e) {}" href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEhC70fwz6gsO9V8LTJI4qKlkl4KEktk6Izbn01VozWToUlM17BDsFfrss72YaldwlLq6OLXa6j6Ge3IMcYSrdKJFVzSHNmA0mHg3qZmbKqeJ_04BsZXHg2Juqwi-5VBYZe9zDb2f01aShA/s1600-h/tezuka-09.jpg"><img style="float:left; margin:0 10px 10px 0;cursor:pointer; cursor:hand;width: 136px; height: 200px;" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEhC70fwz6gsO9V8LTJI4qKlkl4KEktk6Izbn01VozWToUlM17BDsFfrss72YaldwlLq6OLXa6j6Ge3IMcYSrdKJFVzSHNmA0mHg3qZmbKqeJ_04BsZXHg2Juqwi-5VBYZe9zDb2f01aShA/s200/tezuka-09.jpg" border="0" alt=""id="BLOGGER_PHOTO_ID_5311055000869659394" /></a><br /><br /><br /><br /><br /><br /><br /><br /><br /><br /><br /><br /><br />2009年3月20日(金)15:00/18:30<br /> 21日(土)15:00/18:30<br /><br />会場|studio GOO (京王線千歳烏山徒歩5分)<br /><br /><span style="font-weight:bold;">『山脈 〜ソロバージョン〜』</span><br />振付|神村恵 出演|手塚夏子 <br /><br /><span style="font-weight:bold;">『私的解剖実験−2 〜リビングバージョン〜』</span><br /> 振付|手塚夏子 出演|神村恵<br /><br /><span style="font-weight:bold;">おまけ</span><br />出演|神村恵 手塚夏子<br />このコーナーでは、それぞれが自分と相手に対する命令を出し合って二人で同時にやってみるというものでした。<br />また、素敵な質問たくさんありがとうございました!<br /><br /><br />私が最近やっている「道場破り」に近い方法ですが、お互いの作品を交換する試みをしました。ただの振付けじゃなく、身体感覚に近い手法自体を交換した感じでした。体がおかしくなりそうになったり、まったく踊れなくなったり、様々な局面を超え、少しずつ自分の前提を観察したり解体したりしました。そして相手の七転八倒を見てお腹を抱えて笑ったりしながら、未知なる経験をしました。<br /><br />神村さんの『山脈 〜ソロバージョン〜』をやっているとき、自分の内側がテレビの砂嵐になったような感じになりました。時々自分の顔が神村さんの顔になっているような錯覚に陥ったこともあります。<br /><br />『私的解剖実験−2 〜リビングバージョン〜』の神村さんは、ゲネではじめて最後まで出来たのですがその瞬間かなり感動的でした。神村さんはやっぱりすごい力のあるダンサーです。また、私自身の特異体質に頼り切った作品ではなく、振付け作品として通用するものだと思っていたけれど、それが実感できて本当にうれしかったです。いい作品だなあ…。とか。手塚夏子 Natsuko Tezukahttp://www.blogger.com/profile/03608791654012026025noreply@blogger.comtag:blogger.com,1999:blog-6186159293532177259.post-60707048075071363122009-03-09T14:34:00.004+09:002009-06-11T16:11:29.070+09:00プライベート トレース20092時間あまりにも及ぶ上演時間にも関わらず、集中力の高いお客さんの多様な深いまなざしに貫かれ、無二の時間となりました。<br />本当にありがとうございました。二年かけてきて、やっと見えて来たもの、そしてこれではまだ終われないという感じがあって、生まれて始めて、もっと作品をきちんと、様々な人に対しアウトプットしたい、と切に思っています。この作品に役割があるなら、チャンスがあるかもしれません。それを模索します。<br /><br /><a onblur="try {parent.deselectBloggerImageGracefully();} catch(e) {}" href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEg1zs0qDsrOFLKBNJySX6hoQfoo4zdyfzcfAu-2Ne092CUM5RKfE0LRe1UEiCYQasOFl_0hf3yKNuyo5Zg-qwicL0Fj0aznGXBbiF8_yAslPTQwfx7IwIJotZVnr7btO5XFnpvtWPRrPlw/s1600-h/rin-tore04.jpg"><img style="float:left; margin:0 10px 10px 0;cursor:pointer; cursor:hand;width: 200px; height: 150px;" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEg1zs0qDsrOFLKBNJySX6hoQfoo4zdyfzcfAu-2Ne092CUM5RKfE0LRe1UEiCYQasOFl_0hf3yKNuyo5Zg-qwicL0Fj0aznGXBbiF8_yAslPTQwfx7IwIJotZVnr7btO5XFnpvtWPRrPlw/s200/rin-tore04.jpg" border="0" alt=""id="BLOGGER_PHOTO_ID_5288393102502332674" /></a><br /><a onblur="try {parent.deselectBloggerImageGracefully();} catch(e) {}" href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEiWVgxpsc99jNw8Gn8t39ZoL-h2gUYzBdXjV4Zs-JFsDb3AAPTwpt5ZZjJOFD8CsAPOeEZk7rYQ7aQw944gB22NixECW1iX8PsWe0M79QPY0IWdu9bR4ouHrApJqFAkx59bJ37fi0hlRv4/s1600-h/rin-tore05.jpg"><img style="float:left; margin:0 10px 10px 0;cursor:pointer; cursor:hand;width: 200px; height: 150px;" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEiWVgxpsc99jNw8Gn8t39ZoL-h2gUYzBdXjV4Zs-JFsDb3AAPTwpt5ZZjJOFD8CsAPOeEZk7rYQ7aQw944gB22NixECW1iX8PsWe0M79QPY0IWdu9bR4ouHrApJqFAkx59bJ37fi0hlRv4/s200/rin-tore05.jpg" border="0" alt=""id="BLOGGER_PHOTO_ID_5288395244114409410" /></a><br /><a onblur="try {parent.deselectBloggerImageGracefully();} catch(e) {}" href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEj2v-XN6EQoars0nDzX3_kVJOgfrbuwqHeJQBSTPDpvDUd_O7YIRpNeZiDCH2g2QHAltfVkzVlz-_EDZNMikWhAg-lTR4L7G0lpKRPvoIF4HUqJFeozO8rsXzcdywXL5EqOnbKnlZbSzeE/s1600-h/rin-tore06.jpg"><img style="float:left; margin:0 10px 10px 0;cursor:pointer; cursor:hand;width: 200px; height: 150px;" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEj2v-XN6EQoars0nDzX3_kVJOgfrbuwqHeJQBSTPDpvDUd_O7YIRpNeZiDCH2g2QHAltfVkzVlz-_EDZNMikWhAg-lTR4L7G0lpKRPvoIF4HUqJFeozO8rsXzcdywXL5EqOnbKnlZbSzeE/s200/rin-tore06.jpg" border="0" alt=""id="BLOGGER_PHOTO_ID_5288395454051097714" /></a><br /><a onblur="try {parent.deselectBloggerImageGracefully();} catch(e) {}" href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjGqDeJCGo2pWxCtyMM4RoCFAKkK7icDz7t46Yg95yi0Ka7wU0Mh3X6H-neg4WA4PLqkAyQiohl7IM5bTXWDRyaN89lzWpvcmHscH0ijH0QouTrTWwQfpxhROk54F3Or_1VlzJwn0YI8-E/s1600-h/rin-tore07.jpg"><img style="float:left; margin:0 10px 10px 0;cursor:pointer; cursor:hand;width: 200px; height: 150px;" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjGqDeJCGo2pWxCtyMM4RoCFAKkK7icDz7t46Yg95yi0Ka7wU0Mh3X6H-neg4WA4PLqkAyQiohl7IM5bTXWDRyaN89lzWpvcmHscH0ijH0QouTrTWwQfpxhROk54F3Or_1VlzJwn0YI8-E/s200/rin-tore07.jpg" border="0" alt=""id="BLOGGER_PHOTO_ID_5288395563871939586" /></a>日本では二年ぶりの上演<br /><br /><br />新しい出発地点に立っている<br /><br /><br />ある一区切りの時空間<br /><br /><br />少しずつ視点を変えてみる<br /><br /><br />相対的な相手をいくつも見いだす<br /><br /><br />ないはずの実質が浮き上がる<br /><br /><br />陰によって見える光<br /><br /><br />見えるからあると思って<br /><br /><br />手を伸ばすけどない<br /><br /><br />でも本当はある何かはあるか?<br /><br /><br /><br /><br /><br /><br /><span style="font-weight:bold;">「プライベート トレース」とは</span><br /><br />誰かと関わっている時に、人は無意識に体を使っている。<br />体は、意識できないたくさんの場所でいっぱいだ。試しに足の薬指と中指の間を触らずに意識してみると、かなり難しいのが分かる。また、誰かとしゃべってる時に、足を組んだり手を動かしたり頭をかいたり、顔をかしげたり、そういうことを意識してやってる人ってほとんどいないと思う。自分がどんなふうに動いていたかなんて、ぜんぜん覚えてない。自分の中では、かなりいろいろ意識的に生きているつもりでも、ほとんどは無意識の中に埋没している。<br /><br />「プライベート トレース」は、関わりの表面をしつこく観察することで作っている。その時に何が起きてるか、なんて結局は分からないもので、それを「ない実質」と呼ぼうと思う。「ない実質」が浮き上がるまで、いろいろな角度から照らしてみたい。<br /><br />振付/出演 手塚夏子 音 スズキクリ<br /><br />【日時】2009年2月27日(金)19:30開演<br /> 28日(土)14:00開演・18:00開演(開場は開演30分前)<br />【料金】前売 2,500円 当日2,800円<br />【場所】門仲天井ホール <br /> 東京建設自労会館8F(1Fモスバーガー)<br /> 地下鉄東西線又は大江戸線 門前仲町駅 下車徒歩3分 <br />【受付・問い合わせ】tel: 03-3641-8275 fax: 03-3820-8646<br /> E-mail: <a href="mailto:acn94264@par.odn.ne.jp">acn94264@par.odn.ne.jp</a><br />【門天HP】<a href="http://www5f.biglobe.ne.jp/~monten/">http://www5f.biglobe.ne.jp/~monten/</a><br />【手塚HP】<a href="http://natsukote-info.blogspot.com/">http://natsukote-info.blogspot.com/</a><br /><br />2年前の上演データ<br />http://natsukote-archive.blogspot.com/<br /><br /><span style="font-weight:bold;">インターナショナルショーケース</span><br /><br />30分バージョンを上演しました<br /><br />2009年3月5日(木) 16:20〜18:20<br />場所 恵比寿ザ・ガーデンルーム<br /><br />ラインナップ 神村恵 鈴木ユキオ 手塚夏子<br /><br />これは関わりを観察するための作品です。<br />人は、生まれたときから関わり続けたものごとに出会った分だけ、その反応が体に蓄積される。そして壁をつくり続けたり、それを壊し続けたりする。人それぞれに壁の作り方は違って、その違いがきっとその人らしさなのだ。人それぞれの壁のありようが、とても切実な叫びと軋みを生み出して魅力的なので、観察することはとても素敵だ。<br /><br />日々繰り返される関わりの連鎖、それが世界をつくっている。一番身近な関わりの一部を切り取って、手に取るように観察してみよう。そこでは本当に何が起きているのか、結局はきっと分からない。もしかして、それは無かったのかもしれない。その複雑な手触りの表層をあっちから、こっちから、いろいろに光を当てて照らしてみて、その「ない実質」を見つけたい。なぜなら私は探さずにはいられない。<br /><br />TEZUKA Natsuko 'Private Trace 2009'<br /><br />This piece is for observation of relations.<br />A body stores up its reactions to what it relates to and encounters with since its birth,and keeps building walls and breaking them. The way one builds a wall is unique, and the uniqueness speaks for his or her individuality. The way one's wall exists, which generates urgent screams and squeaks, is fascinating, and to observe it is a wonderful thing to do.<br /><br />A chain of relations that are reproduced every day-that is what constitutes the world. Let's take a part of the most familiar relation and observe it. Probably you will never know what really happened there. Perhaps it has never existed. I want to cast a light from this and that angle on its surface with complex texture to discover the "inexistent substance" because I cannot help searching.手塚夏子 Natsuko Tezukahttp://www.blogger.com/profile/03608791654012026025noreply@blogger.comtag:blogger.com,1999:blog-6186159293532177259.post-88374506729212350622009-02-18T21:33:00.004+09:002009-02-22T11:14:44.316+09:00070330|関わりを解剖する二つの作品2007年3月30日–31日<br /><br />関わりを解剖する二つの作品 振付 手塚夏子<br /><br /><span style="font-weight:bold;">プライベト トレース</span><br />出演・手塚夏子 音楽・スズキクリ<br /><br /><span style="font-weight:bold;">サンプル</span><br />出演・山縣太一 音楽・スズキクリ<br /><br />場所 門仲天井ホール<br />料金 前売り2500円 当日2800円<br /><br />チラシの言葉<br /><br />ある時、自分の体を観察することからすべてをやり直そうと<br />それまで見つけられなかった小さな発見を繰り返した<br />長い間、自問自答のような実験をした<br />私の知らない私の反応の多くは、珍しいなぞの動きで、私をたいそう驚かせた<br />体は「自分のもの」と思ってタカをくくっていたのかもしれない<br />それが思いこみに過ぎないと知るとき<br />目に見える物事への判断はみるみる裏返る<br />すべての出発から、今まで生きてきて関わった物事が、体に様々な反応を起こす<br />その集積が体なのだと感じる。そしてそこに層ができる<br />層の深い部分はほとんど謎であり、また神聖な領域なのかもしれない<br />だから、すべての体はその人自身も知らない多くの泉水を隠している<br />それはもしかしたら、地下の水脈で繋がっているのかもしれない<br />そして、お互いの反応は素早く連鎖し続け<br />今日も地球の裏側へと波立っているだろう<br /><br /><br />当日パンフの言葉<br /><br />人は体の中に壁をつくる。体の外にも様々な壁をつくる。<br />人それぞれに壁の作り方は違って、その違いがきっとその人らしさなのだ。<br />人それぞれの壁のありようが、とても切実な叫びと軋みを生み出して魅力的なので、観察することはとても素敵だ。<br />でも時には大切な声が届かない。<br />そんなとき、ひとりでどこかに遠ざけられているように孤独だ。<br />時には様々な壁が押し合いへし合い、押しつぶされそうだ。<br />強力な壁がドミノ倒しのように次々と小さな壁を押しつぶすこともある。<br /><br />日々繰り返される関わりの連鎖。それが世界をつくっている。<br />押しつぶされ、遠くに追いやられても、壁に触れ、壁の向こうにあるものの気配に耳をすますなら、世界にはまだ可能性がある。<br />それを信じたいので、お互いに遠ざけ、遠ざけられた者どうし、<br />共感への果てしない旅をしてみたい。手塚夏子 Natsuko Tezukahttp://www.blogger.com/profile/03608791654012026025noreply@blogger.comtag:blogger.com,1999:blog-6186159293532177259.post-79688307638368139172008-11-04T16:29:00.060+09:002008-11-10T18:47:24.504+09:00インドネシア INDONESIA<a onblur="try {parent.deselectBloggerImageGracefully();} catch(e) {}" href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEilJvhL4v9LRWIaSS-RbkbL4X47-AfrwyVb-IGJRaZdVc-MtCUqfRVaErM1gWVqBNzydfSyFqMhd9rE-kWPfY0aFXiCEsNzuqn3uJuyLjsBDcxEAUlcQukcNgqePK3D_y6ZXMjRvMupQ3g/s1600-h/T0010340~001.jpg"><img style="float:left; margin:0 10px 10px 0;cursor:pointer; cursor:hand;width: 200px; height: 150px;" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEilJvhL4v9LRWIaSS-RbkbL4X47-AfrwyVb-IGJRaZdVc-MtCUqfRVaErM1gWVqBNzydfSyFqMhd9rE-kWPfY0aFXiCEsNzuqn3uJuyLjsBDcxEAUlcQukcNgqePK3D_y6ZXMjRvMupQ3g/s200/T0010340~001.jpg" border="0" alt=""id="BLOGGER_PHOTO_ID_5266482756716533410" /></a><br /><br />『私的解剖実験−3 リクエストバージョン』 in インドネシア<br /><br />"Anatomical experiment 3 Request Version" in INDONESIA<br /><br /><br /><br /><br />インドネシアで作品を上演してきました。IDFという国際フェスティバルです。<br />詳しい報告はまたするとして、概要だけをご報告します。<br /><br /><span style="font-weight:bold;">1)手塚が登場し、インドネシア語で挨拶</span><br /><br />「皆さん、こんばんわー。私は手塚夏子と申します。<br />Selamat malam. Saya natsuko.<br />日本からきました。<br />Saya dari jepang.<br />ここにいられることがとても幸せです。<br />Saya senang sekali ada di sini.<br /><br />さて皆様、この作品はみなさんにちょっと助けていただきたいのです。<br />Ok, Teman-teman, Saya ingin partisipasi dari semua<br />私の体に対する命令を、メニューの中から選んで、マイクの所でリクエストしてください。<br />Para penontun bisa lihat di daftar perintah yg saya bagikan tadi.<br />Silahkam memakai mik yang ada disebelah kanan atau kiri anda.<br />Pakai mic untk muminta saya peragakan.<br /><br />Caranya adalah<br /><br />1, maju kede pan pake mic<br />2, sebutkan sat nomor<br />3, sebutkan perintah pada nomor tersebut<br /><br />また、__のところは好きな言葉を入れて下さい。<br />ditanda kurung ini bebas, nomor yang mana saja boleh<br />音楽についてですが、ここにラジカセと10本のカセットテープがあります。<br />Music. Saya punya 10 lagu,<br />好きな時に好きのものをかけて下さいね。<br />Silahkan pilih kaset yang ada, lalu putarkan di tape yang tersedia.<br /><br />では、始めましょう。最初にリクエストしてくれる人は誰ですか?」<br />Ok sekarang dimulai. bugi penontn yang ingin bertanya dalam menu diuku yang tadi dibagikan saya persi lahkan.<br /><br /><span style="font-weight:bold;">2)皆さんに配られたリクエストメニュー</span><br /><a onblur="try {parent.deselectBloggerImageGracefully();} catch(e) {}" href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjq4T2uD1gSayEOhE_95YzNzKglCaAz35SznfAqnVvds0mmrsA3TYTxkbacnCuUB3Z5F9rIlYEeOQ2CwNS24ffZ1OixBk6b_k0MoIdqeG5bk0CkX6OGQHL17WwURMln3G07LUVgH88Q5I8/s1600-h/fig-01.jpg"><img style="float:right; margin:0 0 10px 10px;cursor:pointer; cursor:hand;width: 196px; height: 200px;" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjq4T2uD1gSayEOhE_95YzNzKglCaAz35SznfAqnVvds0mmrsA3TYTxkbacnCuUB3Z5F9rIlYEeOQ2CwNS24ffZ1OixBk6b_k0MoIdqeG5bk0CkX6OGQHL17WwURMln3G07LUVgH88Q5I8/s200/fig-01.jpg" border="0" alt=""id="BLOGGER_PHOTO_ID_5266858534235171506" /></a><br />① 右の手のひら全体に意識を集中させる。<br />Focus on the whole right palm.<br />Fokus pada seluruh telapak tangan kanan.<br /><br /><br /><br /><br /><br /><br /><a onblur="try {parent.deselectBloggerImageGracefully();} catch(e) {}" href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEhaDZq6SEiPgEGd51L4As5nltJPbngR5po7hYEULzOPpyg2EupWL6TmaPePbztrX7rwqDkMBHsvoEf1Ng1Jea1qB32ftXPRvbZBu_-KOhpuNLoxEQICfCtT4AITS1bXZineMOBfO7IYR4g/s1600-h/fig-02.jpg"><img style="float:right; margin:0 0 10px 10px;cursor:pointer; cursor:hand;width: 118px; height: 200px;" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEhaDZq6SEiPgEGd51L4As5nltJPbngR5po7hYEULzOPpyg2EupWL6TmaPePbztrX7rwqDkMBHsvoEf1Ng1Jea1qB32ftXPRvbZBu_-KOhpuNLoxEQICfCtT4AITS1bXZineMOBfO7IYR4g/s200/fig-02.jpg" border="0" alt=""id="BLOGGER_PHOTO_ID_5266870552514778786" /></a><br />② 左足の薬指と小指の間を意識する。<br />Focus on your left foot between the ring finger and little finger.<br />Fokus pada kaki kiri antara jari manis dan jari kelingking.<br /><br /><br /><br /><br /><br /><br /><a onblur="try {parent.deselectBloggerImageGracefully();} catch(e) {}" href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEhAcMngZrRoTTOGQGGS_UF4zjZQqLMNAXB3lZDzlSomeatYEouKx6lIYygcllSvOvfywap-W3CKyK7DJHrilJCKdyMx2UY1DppmE3oTksvYa3Cf2801Nk-qE6Svak1aSEFN2wt65mE19wo/s1600-h/fig-03.jpg"><img style="float:right; margin:0 0 10px 10px;cursor:pointer; cursor:hand;width: 149px; height: 200px;" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEhAcMngZrRoTTOGQGGS_UF4zjZQqLMNAXB3lZDzlSomeatYEouKx6lIYygcllSvOvfywap-W3CKyK7DJHrilJCKdyMx2UY1DppmE3oTksvYa3Cf2801Nk-qE6Svak1aSEFN2wt65mE19wo/s200/fig-03.jpg" border="0" alt=""id="BLOGGER_PHOTO_ID_5266874385202391586" /></a><br />③ ____に意識を集中させる。<br />Focus on your ____.<br />Fokus pada ____.<br /><br /><br /><br /><br /><br /><br /><br /><br /><a onblur="try {parent.deselectBloggerImageGracefully();} catch(e) {}" href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEgAr4Cjse8hqjw8TI5y2Yez1PQJfbfd8Y7ilg_h4eSnxYxyCiAKbplj9rSd3XtU8w585_17zw2QjkQqqBfJuQQCnvX-ZvXj2ZuJrvy3v5LcDFOreTyJvMq-eLdsHka1582WnOge-Iigsyg/s1600-h/fig-04.jpg"><img style="float:right; margin:0 0 10px 10px;cursor:pointer; cursor:hand;width: 200px; height: 102px;" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEgAr4Cjse8hqjw8TI5y2Yez1PQJfbfd8Y7ilg_h4eSnxYxyCiAKbplj9rSd3XtU8w585_17zw2QjkQqqBfJuQQCnvX-ZvXj2ZuJrvy3v5LcDFOreTyJvMq-eLdsHka1582WnOge-Iigsyg/s200/fig-04.jpg" border="0" alt=""id="BLOGGER_PHOTO_ID_5266950974115571682" /></a><br />④ 髪の毛の毛穴が広がると想像する。<br />Imagine your hair pores to spread.<br />Bayangkan rambut Anda ke pori-pori yang tersebar.<br /><br /><br /><a onblur="try {parent.deselectBloggerImageGracefully();} catch(e) {}" href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEj40c_QUy1qExa9ib4nZkB8sYyqFCoMII_CTFb7TENOOXZdpJrfKpi_l7TMDODt-F2tefQ1MFm0tNM2_vJUTa4BOFWrZRXN9P1kjTzmZ8q4wKf8W4TpCqB0YptFnha4cJfg2qlS9DtRX5A/s1600-h/fig-05.jpg"><img style="float:right; margin:0 0 10px 10px;cursor:pointer; cursor:hand;width: 200px; height: 172px;" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEj40c_QUy1qExa9ib4nZkB8sYyqFCoMII_CTFb7TENOOXZdpJrfKpi_l7TMDODt-F2tefQ1MFm0tNM2_vJUTa4BOFWrZRXN9P1kjTzmZ8q4wKf8W4TpCqB0YptFnha4cJfg2qlS9DtRX5A/s200/fig-05.jpg" border="0" alt=""id="BLOGGER_PHOTO_ID_5266951270893289490" /></a><br />⑤ 体の表面が溶けて空間全体に広がると想像する。<br />Imagine the surface of your body to melt and spread to the whole space.<br />Bayangkan permukaan tubuh Anda untuk mencairkan dan menyebar ke seluruh ruang.<br /><br /><br /><br /><a onblur="try {parent.deselectBloggerImageGracefully();} catch(e) {}" href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEi3-c-YHWgOA-9mmWUkPXFbpc5Wc1RiBUtI7AiwQpa7FNKFrHizgSAnl7BxXXjGoOnfBogIot33-8ngnLCELLfRuXbayaDCtPq_grUB8QVZHCTjHQ3_kiSYI9DIfa1BnCXvCy_tUSgM7wA/s1600-h/fig-06.jpg"><img style="float:right; margin:0 0 10px 10px;cursor:pointer; cursor:hand;width: 200px; height: 87px;" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEi3-c-YHWgOA-9mmWUkPXFbpc5Wc1RiBUtI7AiwQpa7FNKFrHizgSAnl7BxXXjGoOnfBogIot33-8ngnLCELLfRuXbayaDCtPq_grUB8QVZHCTjHQ3_kiSYI9DIfa1BnCXvCy_tUSgM7wA/s200/fig-06.jpg" border="0" alt=""id="BLOGGER_PHOTO_ID_5266951880938651634" /></a><br />⑥ 右手の真ん中に小さな穴が空いて、それが少しずつ広がると想像する。<br />Imagine that a small hole in the middle of your right hand and spreads gradually.<br />Bayangkan yang lubang kecil di tengah tangan kanan dan menyebar secara bertahap.<br /><br /><a onblur="try {parent.deselectBloggerImageGracefully();} catch(e) {}" href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjZekIaHQiT6IMA1CqNWnYahogEWZ3hVtJ4MPPZ8qUXHE9or6OKnR2MXWNVDV7w0ZSr9-IZKe3x9gGDGysKk3P2ff7fYrIYKVeBsLlE-6Iv6VxtndkHehoXUH-RIWRtj0kf3R6yE8vT-58/s1600-h/fig-07.jpg"><img style="float:right; margin:0 0 10px 10px;cursor:pointer; cursor:hand;width: 200px; height: 63px;" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjZekIaHQiT6IMA1CqNWnYahogEWZ3hVtJ4MPPZ8qUXHE9or6OKnR2MXWNVDV7w0ZSr9-IZKe3x9gGDGysKk3P2ff7fYrIYKVeBsLlE-6Iv6VxtndkHehoXUH-RIWRtj0kf3R6yE8vT-58/s200/fig-07.jpg" border="0" alt=""id="BLOGGER_PHOTO_ID_5266952197629074114" /></a><br />⑦ ____に小さな穴が空いてそれがちょっとずつ広がると想像する。<br />Imagine that a small hole opens on ____ and spreads gradually.<br />Bayangkan lubang kecil yang terbuka di ____ dan menyebar secara bertahap.<br /><br /><a onblur="try {parent.deselectBloggerImageGracefully();} catch(e) {}" href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEhKcwc3JADWFGYwkcycZ9a3sJv27mYPubBrWqRL-H7SHp4aS_sgH4vBS-51_Gi4pCbKsnLMX7TzmGPE7MUypsNur9YaaYDTMWjIR7ybDocjqfwRxi4FlAWDLh-Ry3Sq3Ns6Bc8QKHIAovA/s1600-h/fig-08.jpg"><img style="float:right; margin:0 0 10px 10px;cursor:pointer; cursor:hand;width: 200px; height: 169px;" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEhKcwc3JADWFGYwkcycZ9a3sJv27mYPubBrWqRL-H7SHp4aS_sgH4vBS-51_Gi4pCbKsnLMX7TzmGPE7MUypsNur9YaaYDTMWjIR7ybDocjqfwRxi4FlAWDLh-Ry3Sq3Ns6Bc8QKHIAovA/s200/fig-08.jpg" border="0" alt=""id="BLOGGER_PHOTO_ID_5266952673683383906" /></a><br />⑧ 後頭部が暖かくなると想像する。<br />Imagine your occipital region to be warm.<br />Bayangkan Anda berhubung dgn tengkuk daerah yang akan hangat.<br /><br /><br /><br /><br /><a onblur="try {parent.deselectBloggerImageGracefully();} catch(e) {}" href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEixaquJKyQ5PXA2G-OpdIcO0P7WfKc3nXe_GJNqAFUIgEQRHxdw9W2b-Q1ggdVZkzHcgf-zeopJ0n4K2GNzSd_40699CJ6RHeg-wWynDF8XAj9uYWvJjReXqPfhacfmzfvRDI4fIzwqjT4/s1600-h/fig-09.jpg"><img style="float:right; margin:0 0 10px 10px;cursor:pointer; cursor:hand;width: 200px; height: 79px;" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEixaquJKyQ5PXA2G-OpdIcO0P7WfKc3nXe_GJNqAFUIgEQRHxdw9W2b-Q1ggdVZkzHcgf-zeopJ0n4K2GNzSd_40699CJ6RHeg-wWynDF8XAj9uYWvJjReXqPfhacfmzfvRDI4fIzwqjT4/s200/fig-09.jpg" border="0" alt=""id="BLOGGER_PHOTO_ID_5266953096187649970" /></a><br />⑨ 目の奥を後ろに引く。<br /><br /><br />Pull back your eyes behind.<br />Tarik kembali mata Anda di belakang.<br /><a onblur="try {parent.deselectBloggerImageGracefully();} catch(e) {}" href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjdpMz4WVhElBpWWeUeA9-wOPsUlRCdVGpdMSF27WlTMel1EvrXC95erYCuMfSF2BNgNpzudTOEo8zOhamxZ2tFEXZ2mxXerJ92zgdjROhJPw-0LxRqRZ4-sUiJ_CS0t6Zs9caNhaUSByk/s1600-h/fig-10.jpg"><img style="float:right; margin:0 0 10px 10px;cursor:pointer; cursor:hand;width: 109px; height: 200px;" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjdpMz4WVhElBpWWeUeA9-wOPsUlRCdVGpdMSF27WlTMel1EvrXC95erYCuMfSF2BNgNpzudTOEo8zOhamxZ2tFEXZ2mxXerJ92zgdjROhJPw-0LxRqRZ4-sUiJ_CS0t6Zs9caNhaUSByk/s200/fig-10.jpg" border="0" alt=""id="BLOGGER_PHOTO_ID_5266958914048378962" /></a><br /><br /><br /><br />⑩ 尾骨が伸びていくと想像する。<br />Imagine your coccygeal bone to grow.<br />Bayangkan Anda coccygeal tulang untuk tumbuh.<br /><br /><br /><br /><br /><a onblur="try {parent.deselectBloggerImageGracefully();} catch(e) {}" href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEiUyKNvIDRpx8sDuYItNy8V-BwkUA__isgyrQ09O6UkAU4X5y43GN36TyHxuN2PZOtd6zIoM5OxrT9eFWRnYfdrQkCvIvdd1pSy3LwhdLelUequCSxwSts7BhRqwD16YWQq2Sjv2KTc0Jw/s1600-h/fig-11.jpg"><img style="float:right; margin:0 0 10px 10px;cursor:pointer; cursor:hand;width: 200px; height: 118px;" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEiUyKNvIDRpx8sDuYItNy8V-BwkUA__isgyrQ09O6UkAU4X5y43GN36TyHxuN2PZOtd6zIoM5OxrT9eFWRnYfdrQkCvIvdd1pSy3LwhdLelUequCSxwSts7BhRqwD16YWQq2Sjv2KTc0Jw/s200/fig-11.jpg" border="0" alt=""id="BLOGGER_PHOTO_ID_5266959502516358354" /></a><br />⑪ 眉間が____なると想像する。<br />Imagine your scowl to be ____.<br />Bayangkan Anda dahi untuk ____.<br /><br /><br /><a onblur="try {parent.deselectBloggerImageGracefully();} catch(e) {}" href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEh7AEb9QzAEif0BYhwfesxJVClu3sJZ3IOSCRr-z4FI0ri1GcDqDpYDVoPiexEiOUsbzG5WL_sULNs9Il9G-WuPhNp-wItWSO8k0ydq-zdx3sDlf-2RpwDjIVySuOYCFeQJG9Uj_v5nlvM/s1600-h/fig-12.jpg"><img style="float:right; margin:0 0 10px 10px;cursor:pointer; cursor:hand;width: 120px; height: 200px;" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEh7AEb9QzAEif0BYhwfesxJVClu3sJZ3IOSCRr-z4FI0ri1GcDqDpYDVoPiexEiOUsbzG5WL_sULNs9Il9G-WuPhNp-wItWSO8k0ydq-zdx3sDlf-2RpwDjIVySuOYCFeQJG9Uj_v5nlvM/s200/fig-12.jpg" border="0" alt=""id="BLOGGER_PHOTO_ID_5266960554982666802" /></a><br />⑫ 右足の裏の真ん中から根っこが生えて床を貫通し、地球の中心まで伸びると想像する。<br />Imagine that roots grow from the middle of the back of your right foot, penetrate the floor, and grow to the center of the Earth.<br />Bayangkan akar yang tumbuh dari tengah bagian belakang kaki kanan Anda, menembus lantai, dan tumbuh ke pusat bumi.<br /><br /><br /><br /><a onblur="try {parent.deselectBloggerImageGracefully();} catch(e) {}" href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEiZ26q8aqzK23NOejbEVy-78xUjm5QPK6bfTo43ca2pk53_oXgVYC2NDp0WbXGJKbts4n4KZrc3Mi6XG47ZKWr_0-IFHqr9ASjXwRZiYmnueZ7aaBlTP6Ksl3VslRw71rLkNjZbzh0KmHE/s1600-h/fig-13.jpg"><img style="float:right; margin:0 0 10px 10px;cursor:pointer; cursor:hand;width: 175px; height: 200px;" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEiZ26q8aqzK23NOejbEVy-78xUjm5QPK6bfTo43ca2pk53_oXgVYC2NDp0WbXGJKbts4n4KZrc3Mi6XG47ZKWr_0-IFHqr9ASjXwRZiYmnueZ7aaBlTP6Ksl3VslRw71rLkNjZbzh0KmHE/s200/fig-13.jpg" border="0" alt=""id="BLOGGER_PHOTO_ID_5266961168534533778" /></a><br /><br /><br /><br />⑬ 子宮が____なると想像する。<br />Imagine your uterus to be ____.<br />Bayangkan rahim Anda harus ____.<br /><br /><br /><br /><br /><br /><a onblur="try {parent.deselectBloggerImageGracefully();} catch(e) {}" href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEidxn5ogNoFXv5n3mCuYu_xH2F_OsJ_D1MdyWGRthotNqVip4568XjdPo2zDKUsaX2poZzpg2GoLBCBwsrtv0QBcC_n3l76pS08vsb5epY7uuO1rL3av5MfPBBH0P15jX8nC_PcxQkqxr4/s1600-h/fig-14.jpg"><img style="float:right; margin:0 0 10px 10px;cursor:pointer; cursor:hand;width: 163px; height: 200px;" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEidxn5ogNoFXv5n3mCuYu_xH2F_OsJ_D1MdyWGRthotNqVip4568XjdPo2zDKUsaX2poZzpg2GoLBCBwsrtv0QBcC_n3l76pS08vsb5epY7uuO1rL3av5MfPBBH0P15jX8nC_PcxQkqxr4/s200/fig-14.jpg" border="0" alt=""id="BLOGGER_PHOTO_ID_5266961929719686738" /></a><br /><br /><br />⑭ 肋骨と肋骨の間を広げる。<br />Spread between your ribs.<br />Tersebar antara Anda ribs.<br /><br /><br /><br /><br /><br /><br /><a onblur="try {parent.deselectBloggerImageGracefully();} catch(e) {}" href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjY9c38H5RNvF0ecz0asp4hglP-mvfnYwshWuRskwD3cP2L5-ppnC2nJ-X4E3A0nzhCvbmsfnqwOQr4bk4TeKxP7bXpAX9hvzso6t1ncSn8VRVU1T00vlHaIqBx9KxU0W-t3A1sS-sF1h0/s1600-h/fig-15.jpg"><img style="float:right; margin:0 0 10px 10px;cursor:pointer; cursor:hand;width: 152px; height: 200px;" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjY9c38H5RNvF0ecz0asp4hglP-mvfnYwshWuRskwD3cP2L5-ppnC2nJ-X4E3A0nzhCvbmsfnqwOQr4bk4TeKxP7bXpAX9hvzso6t1ncSn8VRVU1T00vlHaIqBx9KxU0W-t3A1sS-sF1h0/s200/fig-15.jpg" border="0" alt=""id="BLOGGER_PHOTO_ID_5266962678083652610" /></a><br /><br />⑮ 舌がどんどん伸びていくと想像する。<br />Imagine your tongue to grow more and more.<br />Bayangkan lidah Anda untuk tumbuh lebih dan lebih.<br /><br /><br />注1 ____にはお客さんが適当と思う言葉を入れてリクエストできます。<br />Penonton dapat untuk Natsuko dengan menempatkan ____ dalam kata dan sesuai permintaan.<br />注2 誰かが命令を言った後、次の命令を言うまでの間は、ダンスの状況を見て少し間をあけて下さい。<br />Setelah seseorang pesanan, silakan cadangan satu menit menonton situasi berikut sampai pesanan.<br /><br /><span style="font-weight:bold;">3)最後に手塚からお客さんへのリクエスト</span><br /><br />最後に、私から皆様にリクエストしたいのです。皆様の体を大きな目玉だと想像してみてください。そして、その目で私を見つめて下さい。<br />Terakhir<br />saya punya contoh gerakan lagi<br />bayankan badan dan mata menjadi desar dan lihatlah gerakan saya ini.<br /><br /><span style="font-weight:bold;">4)暗転</span><br /><a onblur="try {parent.deselectBloggerImageGracefully();} catch(e) {}" href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjl3D3pIEr5lZRyxXfV08mMD0oeo_SyutXbTtxZIhWocrOsubozvIDMV9w4TsD4h0HQpQSJYG8EDJz_f_Im0Bt_NiJiBTLxbw2DQ874lOR6VnZAbUgfGXVJ3_121eozpMMWlIK8AK7cCmo/s1600-h/T0010318.jpg"><img style="float:left; margin:0 10px 10px 0;cursor:pointer; cursor:hand;width: 200px; height: 150px;" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjl3D3pIEr5lZRyxXfV08mMD0oeo_SyutXbTtxZIhWocrOsubozvIDMV9w4TsD4h0HQpQSJYG8EDJz_f_Im0Bt_NiJiBTLxbw2DQ874lOR6VnZAbUgfGXVJ3_121eozpMMWlIK8AK7cCmo/s200/T0010318.jpg" border="0" alt=""id="BLOGGER_PHOTO_ID_5266482869911000418" /></a>手塚夏子 Natsuko Tezukahttp://www.blogger.com/profile/03608791654012026025noreply@blogger.comtag:blogger.com,1999:blog-6186159293532177259.post-44283745629951777042008-10-07T19:05:00.002+09:002008-11-04T18:44:08.846+09:00ロンドンでのパネルディスカッション9月の終わりに、ロンドンで「Artists Open Doors: Japan/UK」というセミナーに参加してきました。<br />そこで、アーティストとしてパネルディスカッションしてきました。<br />様々な日英のオーガナイザーやアーティスト達、いろいろな立場でコミュニティーダンスに関わっている人々のパネルディスカッションを聞き、自分も話をして、また意見交換もしました。<br /><br />ひとまず、自分の発表をそのままご紹介します。まだまだ、表層的な感じだけど、自分なりにこれからダメだしして行こうかな、と思っています。<br /><br />もうひとつ、意見交換の中で「オリジナル」ということについて少し話したのですが、そのことを後でまた考えた事を、そのあとに付け加えました。<br /><br /><br /><span style="font-weight:bold;">1) 自己紹介</span><br />私は体を観察する事でダンス作品を作っています。「体を観察する」とはどういうことか、手短にお話ししてみたいと思います。体は無意識な状態、動き、反応に満ちていると思います。意識的である事の方がむしろ少ないのではないでしょうか。例えば、足の指の薬指と中指の間を、意識して過ごしている人は少ないと思います。脇の下はどうでしょうか?髪の毛の付け根や奥歯の付け根も、意識する事ってほとんどないと思います。また何気なく手を動かしていたり足を組み替えたり、まばたきしたり、うなずいたり、ほとんど無意識に動かしているのではないかと思います。そういう無意識に満ちた体の状態や動きや、またもっと細かい様々な差異などを、できるだけありのままに対象化する、意識を向けるということが、私にとって体の観察です。観察の試行錯誤を応用してワークショップを行っています。ワークショップでは主に体の地図を描くということをやります。体の地図というのは、自分の体に意識を向けた時に、感じたことをできるだけ具体的に描くというものです。例えば、目をつむって自分の体をスキャンして、一番目立つ、あるいは気になる所をよくよく観察して、そこを紙に描いて、また目をつむって次に気になる所を探し、また紙に描くというような感じで進めて行きます。そしてワークショップで起きている事を観察する事で、またそれをダンス作品に生かしています。<br /><span style="font-weight:bold;">2) 言葉の幅</span><br />こういうお話を皆さんとする機会にいつも、難しいと感じるのは、当然の事ですが、言葉には幅があって、人によって認識の差があるということです。特に日本語と英語のやりとりではそれがいっそう大きくなって、難しく感じる事もあります。しかしそこの差を観察する事で、問題の本質が見えてくることもあると思います。時には確認が必要かもしれません。例えば「ダンス」という言葉ひとつとっても、何をダンスとするか、これは境界線を引くのは難しいですが、多分人それぞれにその人なりの境界線という物があるのだろうと思います。「評価」ということもあとで触れますが、何を評価と考えるか、とても難しいと思います。また、「ワークショップ」、「アウトリーチ」、「コミュニティー」、「アーティスト」、という言葉だって、例外ではないでしょう。ここでひとつずつ確認して行く時間はもちろんありませんが、そこに差があるという事を意識しておくだけでも少し違うかもしれません。<br /><span style="font-weight:bold;">3) 二つの事例</span><br />私が行ったコミュニティーアーツの実践例を二つご紹介します。(コミュニティーアーツ、という言葉は今回のシンポジウムで初めて知りました)。<br />ひとつは、ある高校での体育の授業に含まれたダンスの時間でした。生徒は落ち着きがなくて、やる気もあまりなく、集中力もなく、とにかくともだち同士でおしゃべりしたり、という状態でした。私の取り組んでいるワークショップの内容は彼らに受け入れられるだろうかと心配でしたが、とにかくやってみました。1回は体に意識を向けることが中心で、二回目はそれを元に体の地図を描いていただきました。彼らと触れ合って、体の地図を見せてもらって感じた事は、彼らが不安や、深い孤絶感を抱いているのではないかという事です。彼らの地図を少し見ていただきます。<br /><br />もう一つは、私が長期にわたって取り組んで来た、ある知的障碍者の作業所「ともだちの丘」で行っているワークショップです。そこではとても人数が少ない状態でやっています。父母の希望がある人だけが取り組んでいるのです。ある時はたった一人と一対一でやることもあります。でもそういう時にその人と私の間で、ビックリするくらい創造的な、濃密な時空間が生まれる事があります。その人の内側から神聖で前向きで自由なエネルギーがアウトプットされる。そこには観客もいない、お金も発生しない、しかしかけがえのない時空間で、自分が舞台で何かを上演して、お客さんとのすばらしい関係が生まれている時のような時間なのです。<br /><br /><span style="font-weight:bold;">4) 評価とは何か</span><br />二つの事例について、それぞれに評価するとしたらどういったことなのだろうと考えます。<br />高校の事例では、私が生徒に対して何か役割を果たすにはあまりにも短い時間でしたが、人が抱えている問題の一部分を突きつけられたという点でとても意義深い経験でした。私は自分の事も含めてさまざまに洞察する機会を得ました。不安や孤絶感の根底には何があるのかということです。そこには、自分が世界に存在する価値=「尊厳」が損なわれているという感覚があるのではないだろうか、と思いました。自分のプライドあるいはアイデンティティーにエネルギーが送り込まれる事がない感じ、と言い換える事ができるかもしれない。そういった喪失感をなぜ人が味わっているのだろうか?という問いが元となって世界を見るようになりました。簡単には答える事のできない問題です。でも、関わりの連鎖の中で起きていることではあると思います。そのように関わりを見るとき、それは強烈に世界への認識を深め、作品づくりに対する意欲となっていきました。<br /><br />また、「ともだちの丘」で先ほどお話ししたような時間が生まれたとき、そのすばらしい時空間は、私や そこに立ち会った人への恩恵ということができるし、それ以外に芸術の価値があるのだろうか?と思えるような物事だと感じました。でも「社会的な評価」ということからは遠い。その実質を、誰に、どのように提示する可能性があるのかは全く分からない。社会では分かりやすい目標達成や成果の提示を求められるものだから。実際にはそういう物事に拮抗する価値を創造するはずの芸術なのではないだろうか?と思います。<br /><span style="font-weight:bold;">5) 求める事の差について</span><br />そこで見えてくるのは<br />A) 現場で求められている事(教師など)<br />B) アーティストが求めている事<br />C) 参加者が求めている事<br />のそれぞれに差があるという事で、評価ということにもそれに応じて差があるという事だろうと思います。また、もっと重要な事は「求める事」というのは自覚的な側面と潜在的な側面があるということです。一概に提示できないという点で更に難しいと思います。とにかく自問自答し、またそれぞれの立場で議論を続けるということなのかもしれません。<br /><span style="font-weight:bold;">6) 意義と役割</span><br />そんな中で、それぞれが意義を見いだし、コミュニティーアーツが現場でそれぞれに役割を果たすことができるか、また社会に役割を果たす事ができる状況はどのようにしたら生まれるのだろうか?<br />私に言える事はアートの価値を問い続けるということではないかと思います。また、様々な問いをぶつけ合う機会を持つということです。今回のシンポジウムはそういう意味でとても意義深いと思います。ただ、問い続けることや、試行錯誤にはとにかくエネルギーと時間がかかるものだと思います。私も、自分の作品の事だけを考える方が良いのではないか?と思う事があります。コミュニティーに対する役割を考える事自体が、逸脱した事、傲慢な事なのではないか?誰も求めていないのではないか?そう考えるととても萎えます。意義を感じている人はエネルギーを損なわないようにしながら、問い続けるということが一番大切でまた難しい事のように思います。<br /><br /><span style="font-weight:bold;">●オリジナルということについて</span><br /><br />オリジナルという言葉は、オリジン、起源、源泉というようなことから派生しているのではないかと思う。つまり、掘り下げること、遡ることができる何か、そんなイメージが私にはある。<br /><br />私が「オリジナリティー」という言葉にこだわったのは、アーティストとしての存在理由以上に、自分が存在していることの拠り所ということで、それは人にとって不可欠なものなのではないかなと思う。生物学的にも、遺伝子レベルで、生まれるものは全て同じ種であっても個々がオリジナルだ。<br /><br />自分のオリジナルを追求していくと、源流を遡って、共通する響きを持った何かに触れる。だからといって、そこで自分のやってる事がオリジナルではないということは言えないと思う。似ているものがあることで、オリジナルではないということにはならないと思う。私にとっては、掘り下げたり、突き動かされたり、試行錯誤する中で自然に生まれるものはすべてオリジナルと言える。他と違ったものでも、問いが足りないもの、試行錯誤が甘いもの、突き上げるエネルギーよりも義務的な意識によって出てくるものは、オリジナルなエネルギーを感じない。<br /><br />オリジナルな物事はエネルギーとなって何かに響くように思う。<br />オーガナイザーも批評家もエージェントも、はたまた文化政策に関係する人も、個人的な欲求のない人はいないと思う。個人的な欲求から派生したものごとには、人を動かし響きを与えるエネルギーとなる。そのエネルギーをもっと感じたり、共感したりしたい。個人的な欲求から派生するためには、「自分は何を欲しているのか」を知るために、自分に問うという作業がかかせないのではないだろうか?手塚夏子 Natsuko Tezukahttp://www.blogger.com/profile/03608791654012026025noreply@blogger.comtag:blogger.com,1999:blog-6186159293532177259.post-80564962239132521412008-03-05T10:28:00.005+09:002008-03-05T10:41:57.005+09:00080211|道場破り 二期目 前半戦2008年2月11日 道場破り 二期目 前半戦のshowingを終えて<br /><br /><br />道場破りとは、手塚が魅力的と感じるダンサーの手法に接近し、その道に深く触れる事で自分の道を破る試みです。方法は、一緒に稽古場に入り手法についての話を徹底的にして、体で確かめていくというもので「踊っているときの状態はどのようなものか」という問いが基本になります。堅く聞こえるけれど、これらはリラックスした雑談から始まります。手法とは、学んできたダンスのノウハウの事ではなく「自分にとってのダンスとは何か」という根本的な問いにより、独自に編み出された、マネの出来ない手法のことです。<br /><br />手塚夏子が挑む相手:中村公美 捩子ぴじん 山賀ざくろ 黒沢美香<br /><br />〈道場破り 手法のまとめと前半戦の感想〉<br /><br />●中村公美<br /><br />裸足で登場、最初、ただ立っている。ぼーっとしている。→腰椎の二番あたりの骨の左側がポカンと空く。結果下腹が無防備な感じでどかんと前に出る。<br /><br />ある種の受信状態。あるいは耳を澄ます。<br /><br />入る=「体が勝手に動く状態。ある種の感情が、体を動かす状態、多少の恍惚状態になる」まで待つ。<br /><br />そのための方法の一つとして<br />素振りする。同じ動きを何度も繰り返し、気持ちが体を動かして行く状態になるまで続ける。<br />(素振りの傾向としては、腰が据わるような動作が多い)<br /><br />音楽がかかると楽になる。感情に作用する。<br /><br />※本人からの補足:素振りは只回数をこなせばいいというのではなく、丁寧に渾身のひと振りが出るまでやります。心を込めてこれだ!というひと振りが出来れば、その時そこにいる人すべてが幸せになれる、くらいに思ってやっています。それは、人の為にやっているのではなく、そのくらい思わないと渾身のひと振りは出ないのです。<br /><br /><br />★ 入る、という状態はある種のダンサーにとってある程度同じかもしれない。けれど、その入った状態は個人の身体的欲求により多様だ。彼女の場合、ある種の感情が体を突き動かしているように感じる。私のように身体を物化しないで、人のままでいるようだ。…ああー、どういう状態なのか、見定めることは本当に難しい。彼女の入った状態をいくつか思い出しても、ひとつにまとまらない。あたりまえだ、それがダンスの所以なのだ。<br />★ 乱暴なのがいやになったと彼女は言った。切実さ、を激しさの中で見いだすということに違和感を感じ始めていて、別の切り口を探したいのかもしれない、と思った。<br /><br />● 山賀ざくろ<br /><br />頭が空っぽで、子ども。小さなことに心を動かされる状態。<br />独り言や鼻歌を動きでやってる。それらが途切れ途切れに、シフトチェンジ。ある程度夢中で楽しいが、ひとつの事に集中せず、意外なタイミングでコロコロ変わる。変わる瞬間が楽しい。<br />自分の予想の範囲を超えた動きが出ると、どんどん楽しくなる。<br /><br />決める事<br />音楽、衣裳、立ち位置、移動する導線。<br />衣裳によって、自然にあるキャラクターになる。<br />音楽がかかると、気持ちがそれに反応し、またそれに対して動きのタイミングを微妙にずらしたり、別のメロディーやリズムをセッションのようにのっけて楽しむ。<br /><br />ベースとなる体の状態<br />足の付け根が緩んで、腰がスムーズに動く。<br />腸腰筋が生き生きとして気持ちが動きやすい。<br />上半身にボリュームがある。→足が軽い。気持ちが動く<br /><br />「立ってるだけで面白い」居かた。それは恥ずかしい、という状態のまま舞台上に居られるという特異な技だ。<br /><br />★ まず、自分が普段の自分に限りなく近い状態で、恥ずかしいという状態のままお客さんの前に居るということの難しさ。本当に恥ずかしい。客席に顔を向けられない。だいたい独り言を言ってしまうような、ゆるい精神状態で人前にいられること自体、奇跡に近い。子供のように少しのことに心を動かすような、一人きりで居るときに見つける楽しみを、人前で維持できるというのはどういう状態なのか。限りなく普段の自分に近い状態の時に、人前で計られている「恥ずかしい度合い」というのを初めて発見した。お客さんを前にして、山賀手法を実践している最中に、「ピピピピ、これ以上恥ずかしいのは無理。無理」と心が拒絶反応を示す、その感触を初めて味わった。フリーズ状態も初めて味わった。気づかないうちに、ある程度、恥ずかしい目に遭わないよう自分を調節していることを発見。そういう意味では、恥をかいた甲斐があったというものだ。<br />★ 彼の無意識の領域から出てきた「居かた」や「ノリのある状態」を、意識的にやろうとすることの限界に突き当たっている。体の状態を意識するというアプローチにもそういう意味で矛盾があって難しい。けれども、矛盾することのバランスや案配で近づく道を探したい。つまり「身体的アプローチ」と「気持ちの状態を自然に導く」ことを。<br /><br />●捩子ぴじん<br /><br />上演時間を決める<br />自分の体から、或はたまたま見かけた人やモノから、動きを採集する。<br />採集した動きから、それぞれが本来持っていた意味に限定されない動きになるようにします。<br />カウント、動きがぶれないように細部を決める<br />体の無意識の領域を意識のドットで穴埋めする様に、可能な限り細かな所まで意識する。<br />体が次の動きに映る時、イメージを思い描き、「行くぞ、行くぞ、行くぞ」と自分に指令を出している自分の声が、徐々に小さくなっていき、消えた瞬間に動く。<br /><br />自分の体が客席からどのように見えるかをはっきり意識して動きを組み立て、またそれが自分の実感の善し悪しとは矛盾しない。<br /><br />★ 即興で彼が踊ると、意識しきれない部分や、体の反応する要素がむしろ強く体から噴出する。その感じが私の手法にとても似ている。頭は意識しきる、コントロールしきる、コントロールから外れる瞬間も意図的につくるという指向性を持つとしても、体自身の持っている性質は、むしろ意識にとらわれきれない身体的欲求に満ちているのかもしれない。しかし、細かく意識し続けること、コントロールや意図といったあまり経験のないことに取り組む時、私が「制御」してると感じさせるアウトプットでは意味がないなー。捩子さんのを見たときは、即興か?と感じさせるほど「制御」という言葉からは遠い。<br />★ 本人の感想<br />道場破りの感想ですが、僕の手法は言葉にしたり、他者が実践する分には“まさに”という感じで納得して観ていられるのですが、自分で自分の手法を忠実に再現しようとしたときに、踊りが狭まる違和感がありました。<br />例えばカウントや細部なんかも、作品作りの段階ではしっかり決めて、ブレのないよう、実際に数も数えながら踊っているんですが、実感(この言葉です)としては“やることは決まっているけど決まっていない”という感があって、ショーイングではそこが、つまりいつもの自分の状態が、手塚さんに伝えるために言語化した自分の手法に抑制されて、とても苦しく、不満足に終わってしまいました。<br />まだ、十全に伝え切れていない部分があり、あるいは喋りすぎたのかも知れませんが、それに気がつかづにいたことに反省しています。<br /><br />● 黒沢美香<br /><br />基本的に目指す境地は、忘却している快楽。ふっくらしてる喜び<br />舞台の上で、お客さんも見てるのに、照明もあたっているのに、今、なんのためにここにいるのか、忘れている状態。<br />それとは別に、体はSM的な欲求があるのか?<br /><br />体の状態 腰に吸盤があって床を吸い上げているような重さを感じる。<br /><br />準備ものとそうでないものがある。<br />準備ものの場合<br />①「言葉」を使って地図を書く(イメージが強く浮かぶ)<br />呪術性があって、体の中に入ってくるようにする<br />机の上でそのイメージを持つ強さが大切<br /><br />②地図には具体的な動きの指示も入れる(外側からの視点を持つ)<br />動作、行為をやるときは、忘れた瞬間にやる<br /><br />③ ①と②で自分の体を挟む。体の中である「ねじれ」が生まれる。<br /><br />作品を組み立てていくどの段階でか、劇場を見て、そこに自分がどのように動くか想像してメモを取る。外からの視点をはっきりと持つということだと思う。その点で捩子さんとも共通する部分がある。<br /><br />★ イメージとは何か?イメージとはもう一つの現実であると言えるか?<br /> 「そんな感じー」から「目の前で手で触れるかのように」までの幅があるように思う。美香さんの地図を見たとき、その言葉が私の現実に浸透してくるかのように、心身の深くに迫ってくる。圧倒的な実在感がある。その手応えが、美香さんの「重さ」や「ねばり」「刻印」だろうか。もしかしたら、「準備もの」による美香さんの手法では、イメージの強度というのが一つ大きいのかもしれないと思った。<br /> ショーイングで私が挑んだ時に、自分の手法とは明らかに違う心身の状態が出現したという意味で手応えがあったが、忘却した「ふっくら」からはほど遠かった。再チャレンジしたい。<br /><br />〈全体の感想〉<br />身体的な状態というアプローチには限界がある。無意識の領域から出てきたことを、意識して行うことの矛盾にも突き当たっている。しかし、こうして試して初めて、聞き出した言葉の実感が体にやってくる。自分の感覚では届かない部分、見極めようと思って見定められない部分、何が判らないかが実演して初めて判ってくる。私自身の道を破る破壊力となるまで、しつこく自分の前提を細分化して、それぞれのアーティストの手法に接近したい。<br /><br />あらためて、それぞれの魅力を実感し、またその魅力を超えられないのはくやしい。あたりまえだが、そこを超えようと思うことが道場破りのひとつでもある。そしてそのとき初めて自分の道も破るのかもしれない。道場破りあいでは、お互いにそこを目指すことが出来れば、ヒリヒリとした鬼気迫る、しかし最大に可笑しい会になるだろう。手塚夏子 Natsuko Tezukahttp://www.blogger.com/profile/03608791654012026025noreply@blogger.comtag:blogger.com,1999:blog-6186159293532177259.post-3624683900794275512008-02-29T20:09:00.002+09:002008-02-29T20:11:08.809+09:00メモー11. 私の背骨の話<br /><br />私の背骨は腰のあたりで少し湾曲し、ねじれている。むろん誰にでも背骨にある程度の歪みはあることで、特別な事ではない。私は体の観察をしつこくやり続ける過程で、私の背骨の歪みについてある発見があった。それは感情との関係についてである。<br />背骨の歪みは、床に仰向けに寝て、足を曲げたり、その足を両手で持って背中を丸めたりすると、床に接触する背骨のゴツゴツとした感触でよく分かる。いつもダンスのリハーサルなどで体をほぐす過程でやることも多い。そして、その歪みは日によって弱かったり強かったりすることが分かってきた。そして、歪みが強くなるとき、私自身とても腹が立っているような時であることに気づきはじめた。どうやら、背骨がねじれるのは、私の怒りと深い関係があったようである。腹が立ったときにどんな身体の状態になるか想像できるだろうか?例えば雑巾を強く絞るような動作をしたくなると言ったら大袈裟だろうか?でも私には「怒り」と「ねじれ」は何かピタッときた。<br />その湾曲とねじれが小学校の高学年の時に初めて「側湾症」と医者に診断されたことを思い出すと、きっとそのころに大きな怒りを背骨に貯め込んだのだろうと想像できる。そうやって、私自身の体に貯め込んだ様々な歴史をひもとくことができるのはゾクゾクとする。<br />そして、腹が立ったとき、その歪んでる部分を緩めるように心がけると、さほど腹が立たなくなってくるのはとても不思議なことだ。そうやって人と関わる時の感受性が変化し、またそれに呼応するように人も私に関しての感受性が変化するということを肌身で感じることが出来た。たかが背骨一つのことである。手塚夏子 Natsuko Tezukahttp://www.blogger.com/profile/03608791654012026025noreply@blogger.comtag:blogger.com,1999:blog-6186159293532177259.post-54401152990901829792008-02-29T16:17:00.006+09:002008-04-11T10:17:46.832+09:00カラダカフェ 初回の記録<span style="font-weight:bold;">カラダカフェとは</span><br /><br />体についての雑談です。今回は、手塚夏子が オーストラリアとの交流企画 でやった作品「私的解剖実験-3 リクエストバーション 」の話を軸に、体の不思議を語り合います。<br /><br /> オーストラリアの方々と対話して出てきたキーワードは「<span style="font-weight:bold;">STATE(状態)</span>」でした。<span style="font-weight:bold;">「 私的解剖実験-3 リクエストバーション 」</span>は<span style="font-weight:bold;">私自身の深層へ影響を与えるような、体への命令によって、存在の「状態」を変化させる試み</span>です。<br /> しかし、見てくださる方々にとって、この<span style="font-weight:bold;">「命令」と「体」の関係が見えづらい、「体に何が起きていのるか」を感じ取りにくい</span>ということが問題としてハッキリと見えてきました。そこで、もっと感じ取れる「命令」というものはないだろうか、そのことをこの雑談を通して考えていきたいと思います。<br /><br /> <span style="font-weight:bold;"><span style="font-style:italic;">〈日常的な体の経験を思い出す〉</span></span><br />感触の記憶にはどんなものがあるだろうか?思い出すだけで、体に「キタキタキタキタ」と感触が広がってしまうような記憶。例えば、奥歯にモノが挟まって、なんとか舌をつかって取ろうとするんだけどなかなか上手くいかない時の感触や、足指間のゴミをとるときの感触、耳を誰かにかいてもらう時の耳奥の感触、自分の手がおばあちゃんのしわくちゃの手に包まれる感触、ゴハン粒が鼻に入りそうになってしまった時の感触、紙で指を切ってしまった時の感触、などなど、他にも色々な話が出ました。 また、上司や先生などの前にいる時、苦手な人と話さなくてはならない時、赤ん坊の前にいる時などなど、関わりに関することでも、胃が上がってくるような感じ、胃が縮み上がるような感じ、お腹が柔らかくなって目尻が下がってしまう感じ、などなどいろいろな体の感触があると思います。 出産を経験した方は、産むときの、赤ん坊の体の触感など記憶されているでしょうか?私は、足が最後に出るときのヌルっとした感触を忘れることができません。<br /><br /><span style="font-weight:bold;"> <span style="font-style:italic;">〈実験〉</span></span><br />酸っぱいモノを食べたときの体と、甘いモノを食べたときの体はどのように違うか、観客の皆さまも実際に口に入れて実験してみましょう。まず、酸っぱいモノの代表として、うめしばをみんなで一斉に口に入れます。観客のそれぞれの方に感想をお聞きしたところ、<br />肘先やふくらはぎに何か突っ張るような感触がある方、<br />乳首がしびれるような感じの方、<br />目に来るという方、<br />その他色々な体の感覚、反応がありました。次に甘いモノの代表として、チョコレートを一斉に口に入れます。また感想をお聞きしたら、<br />肩のあたりが暖かくなる方、<br />お腹のあたりが柔らかく広がる感じという方<br />などなど様々で、皆さまとても真剣に体に耳を澄ませてくださり、有意義な実験となりました。<br /><br /><span style="font-weight:bold;"><span style="font-style:italic;">〈イメージ〉</span></span><br />体の中に意識を持つ方法として、イメージの力を使ってみましょう。 西田留美可さんは、昔スイカを食べるときに、うっかりタネを食べてしまい、「このタネがお腹の中で発芽して、朝起きたとき、おはよう!と言った瞬間口の中から蔓が飛び出してくるのではないだろうか」と思いドキドキしたという思い出話をしてくださいました。それから、医療の現場で、悪い細胞をパックマンがパクパク食べてしまうというイメージをすることによって、症状が改善するということもあるそうですね。また骨盤が赤くなるとイメージするのは難しくても、赤いパンツをはいていて、その色がお尻に染み込んで来るとイメージするだけでお腹の感じが変わるかもしれません。そんな感じで皆さんにイメージや記憶を使った、感じやすい命令を考えていただきましょう。<br /><span style="font-weight:bold;"> 観客の皆さまが考えた命令</span>に、私が集中しやすいよう少しだけ推敲したものが以下になります。<br /><br /><br /> ・全ての髪の毛の毛根がふくらんでいく。<br /> ・心臓が誰かの体に移植される。<br /> ・胃の中に入った種が発芽する。<br /> ・肩甲骨から羽がはえてくる。<br /> ・右手から左手まで魚が泳いでいくことをイメージする。<br /> ・揚げ物が胃に落ちた感じをイメージする。<br /> ・右耳の下に蚊がとまった。<br /> ・右の肩から温かいお湯を身体の中に注がれる。<br /> ・青竹踏みが足裏に埋め込まれている。<br /> ・左手の甲に熱湯がかかってヤケドでひりひりする。<br /> ・涙が身体の中を流れる。指先から涙がしたたる。<br /> ・お腹の中の氷がだんだん溶けていく。<br /> ・目の玉が下に引っ張られて足につく。<br /> ・奥歯にすきま風が吹く。<br /> ・「へそのお」母親の方に向かって伸びていく。<br /> ・足の裏が暖かくなって、うずうずする。<br /> ・体中の毛がいつも休まず伸び続けている。<br /> ・自分の座った座布団の重みに耐える(座布団になったイメージ)。<br /> ・水底に足をつけるイメージ。<br /> ・右の靴下がデニムになる。<br /> ・くるぶしがクルクル回転することをイメージする。<br /> ・体の中が空洞で水が入っている。<br /> ・前頭部の中で夕陽が輝く。<br /><br /><br /><span style="font-weight:bold;"><span style="font-style:italic;">〈パフォーマンス〉</span></span><br />観客の皆さまに書いていただいた、これらの素晴らしく感じやすい命令のカードを使ってパフォーマンスを行います。私が立っている前にカードを全て並べて、観客の皆さまが好きなタイミングで好きなカードを私に見せます。私の体はその命令に従います。とても集中しやすいものもありましたが、難しかったのは具体的なイメージで、例えば日常的なイメージは、私自身「手塚夏子」という素に戻ってしまいそうになる。そうすると、深層にうまく影響を与えて状態を変化させるのが難しくなります。しかし、見ている観客の皆さまにとっては、命令を読みながら自分もその感覚を体の中に持ってパフォーマンスを観ることが出来るようで、パフォーマンスしている側との共感できる領域がとても深くなったと感じました。カフェで色々な雑談をしてきて、体に耳を澄ませて、この時間に結晶したと思います。皆さま本当にありがとうございました。手塚夏子 Natsuko Tezukahttp://www.blogger.com/profile/03608791654012026025noreply@blogger.comtag:blogger.com,1999:blog-6186159293532177259.post-6519431571008254222007-07-27T09:50:00.001+09:002008-02-29T19:51:46.327+09:00道場破り企画 <span style="font-weight:bold;">一期目 後半戦 07年7月</span><br /><br />道場破りとは、手塚が魅力的と感じるダンサーの手法に接近し、その道に深く触れる事で自分の道を破る試みです。2006年、個人的に始めたことが、同年の11月にSTスポットの企画として森下スタジオでショーイングに結実しました。<br />手法とは、それぞれが身につけた規制のテクニックではなく、即興性のある作品作りをする時の体のあり方、意識のあり方、動きの選択などが、アーティストそれぞれの独自のやり方になっていっている、その手法のことです。「いわゆる振り付け作品の作り方」でもなく、作品の構成に関する方法というわけでもない、作品の中で踊るときの法則性とでも言うものでしょうか?<br />2007年7月、それぞれのアーティストの手法をさらに掘り下げながら、手塚が試すだけでなく、それぞれがお互いの手法をシェアしてみました。他者の手法を見る事で、それに照らされ、自分の手法を立体的に、対象化して見る機会を得ることになりました。また、手法を交換しながら、何人かで即興を試みる実験をして、関わりの可能性を探りました。<a href="http://natsukote-videocast.blogspot.com/2007/07/blog-post.html">道場破り企画の動画配信はこちらです。</a><br /><br />【共有するキーワード】<br /><br />■感じ方(受信システム)→反応(アウトプットの手段)<br />Sense or Feel?/物事に対して、どのように感じるか?<br /><br />■どの程度意識的か?<br />自分の感じ方、動き方、その他を意識的に選択するか?<br />からだを動かす時に意識的に動かしているか?<br /><br />■意識とからだの距離<br />意識とからだは、どのくらい離れているか?<br /><br />【それぞれの手法まとめ】<br />基本的に手塚がまとめ、人によって説明を加えてくれました。<br /><br /><strong>01|コリー・ベフォート</strong> <br />まず聴く。外界に向かって、「感じる」アンテナを張る。FeelとSenseの違いがあり、Feelは内側深くで感じるのに対し、Senseは外に向かってアンテナを張るような、感じ方。コリーの場合はまずSense。そして外界の様々な音や光や部屋の形など無限にある物事の中から、自分の欲求が向かう方向の何かとデュエットを踊る。例えば、空調の音とデュエットを踊り、ある時は部屋に差し込む明かりとデュエットを踊り、またある時は「部屋の形」とデュエットを踊る。デュエットを踊る対象を選択する時の意識のあり方は、「ある程度意識的」な状態から「ほとんど意識的でない」状態の間を揺らぐ。それは欲求の動く方向によって変化する。<br /><br />ここで、「どの程度意識的か」という位相を表にしてみる。<br />すると、この表の下の方、つまりほとんど意識的でないところが手塚の踊っている状態と言えそうだ。厳密には他の要素との複合的な関係があるとは思う。しかし、ある程度、意識とからだの距離についてはそれぞれのアーティストがこの表を使って示す事が可能だと思う。<br /><br />▼もう少し詳しい説明<br />最初、<strong>Sense</strong>を張り巡らせて聴き、デュエットを踊る対象が決まったら、入って来た感覚を→自分の内側で<strong>feel</strong>する。そのことがイマジネーションを膨らませ、<strong>Egoの形が変化</strong>する。影響を与えてくれたお返しとして、対象に向かって踊る。<br /><br />イメージを膨らませるという部分が私にとってはとても難しい。それはなぜか?<br />対象に意識を向け続けることが難しいのかもしれない。外界に意識を向けること自体が難しいのかもしれない。<br /><br /><strong>02|福留まり</strong><br />おなかの中の「ひっかかり」=おなかの中の「芯」=おなかの中の「火」など、おなかの中に感じ取る「何か」をいくつかの比喩で試す。<br />その何かが「動き」へと運ばれる。すばやく運ばれる。おなかの中の「何か」と動きではどちらがどちらを導いているとも言えない。「同じもの」と感じる瞬間もある。動いてる時におなかの中の「何か」から切り離されたくない。<br /><br />やる前に、真空にする(スペースがある)おなかの中に聴く。真空の中にまだ残っている何かに耳を傾ける。自分の範囲を太くしたいという気持ちもあるらしい。<br /><br />彼女にとって「前提となっているからだの状態」があっての、この手法なのだと思った。私がおなかの中の「何か」に意識を向ければ、そのまま動きたいという衝動には繋がらないので、何かそれ以外に体がすばやく動いてしまうような前提があるはずだ。それはたぶん、前回の道場破りで試したもうひとつの方法、つまり彼女が以前まで踊っていた方法だ。<br /><br />▼以前までの手法(福留まり氏による文章)★★★★★<br />からだがバラバラにおしゃべりする<br />例えば<br />手をプラプラしているところに足がいきなり床をどすんと踏むところにつむじが床につこうとするけどやめるそしたら身体全体がぶるぶる震える、手の甲がいきなりおでこをぴしっとたたいて、叩かれたおでこが手の甲を押し返す・・・<br />みたいな感じに、<strong>身体の各所がそれぞれが自律した存在のように、勝手に動く</strong>。その事が同時に複数箇所起こったりする。複数箇所起こるときに、イメージとしては新たな動きが今ある動きに割り込みしてくる感じ。(実際に動く時は、言葉におこしたのよりももっと細かい微妙な箇所だったりもっと曖昧な動きだったりもする)<br /><br /><strong>「自分」は、からだの色々な言動に、「へー」っていう感じ</strong>で、ちょっとひとごとっぽい。例えば、ほっぺたが床に触れているときに、床の感触を味わっているのは「自分」というよりも、ほっぺたが単独で床の感触を味わっているというような感じで、その部分はその部分として感じているし動いているし存在しているような感じ。<br /><br />この感覚が動けばいつもあるというわけではなくて、<strong>何かを触る</strong>(床を手でさわる、ひじとひざをくっつける等)とか、<strong>単純な動きを繰り返す</strong>(手を振り続ける、床に足を置き続ける等)<strong>とかを最初は割と意識的にして、主導権がからだに移った感じがしたら、バトンタッチする</strong>。(こういうところがもしかしたらアベさんに似ているのかな、と思いました。)<br /><br />この動き方は、常に関心事が移っていったり、先が読めないという面白さや、自分の中にある普段はあまり出てこない凄くはっきりした人や、怒りっぽい人や、情に厚い人等がぽっと出てきたりして面白いし、<strong>多分自分にとって基本となっている「こうなってしまう」動く状態</strong>な気がします。<br /><br />でも、「自分」という感覚が、わりと傍観者っぽい気がしてさみしい、と、ある時期から感じるようになり、「自分」を出発点にするというのは絶対にありながら、その延長で「自分」から遠くなりたい。というふうに思うようになりました。<br /><br />それがこの間やった、お腹のなかのものを運ぶやつです。<br />これは私にとっては、持久力というか根気のいる作業で、でも、自分の中にあるものを出発点にして、ちゃんと途切れさせずに続いた時に、嬉しいし、今はこのことを探り続けることが自分自身にとっては重要だな、という思いがあります。<br />★★★★★<br /><br />おなかの中の事を忘れて、カラダのいろいろな場所がいろいろな方向におしゃべりするように動き続けることを試した時、意識がまとまらない感じが「頭を使う」ことをさせないので、とても気持ちがいいし、それなりにからだの部位がバラバラの必然性を見いだしているように感じた。<br />また、福留まりちゃんの手法は大筋でアベさんに近い感じがする。<br /><br /><br /><strong>03|有田美香子</strong><br />自分がどこにいるのかを探す。ここって思ったら核心に触れるまで掘っていく。→具体的に地球の中心に向かって「意識」を下げる。<br /><br />▼具体的な方法<br />いくつかのフォルムを前もって決める。その時、手の平と足の裏が繋がる感覚を持つようなフォルムになるように留意する。歩きながら、ある場所に「あるからだのフォルム」を併せるように置いていく。そうしながら、からだと場所が深く繋がり、「意識」が深まっていくようにフォルムを調整する。どこの場所でどのフォルムを置くかということは、意識的に行う。繰り返しつつ、地球の中心に向かって「意識」を掘り下げる。この作業が自分のチューニングとなり、自分がクリアーになっていく、あるいは世界をクリアーに感じる状態になる。<br /><br />この場合「意識」というふうに括弧書きした言葉は、「世界の感じ方」と言い換えることができるか?という問いをすると、彼女はもう少し物理的だと感じるそうだ。それはカラダの実感の延長線上にある意識と言い換える事ができるか?<br />意識的に、という言葉は、「ある程度意思を反映させて」と言い換えることができるか?<br /><br />私の手法で使う「意識」という言葉は、自分という感覚の中から体を引いたもの、と今のところ捉えています。<br /><br />普段から何かを感じる時に、彼女の「意識」はある程度深いところにあるように思う。だから「物事の感じ方」やそれに対する「反応」は無意識の領域で行われていることが多いのではないか、と感じた。手法の説明をした時、スズキクリ氏からの質問があった。「意識的に場所にフォルムを置いていく時、例えば椅子が視界に入ったとしたら、それはどんな風に見えるの?「椅子」というふうに見える?」という質問。それに対して彼女は、「椅子」というふうには見えない。物事をそういうふうには見ていないと思う。と答えた。そしてその感じ方自体、無意識にそうなっているということだった。<strong>「どのように感じているか」ということが、手法の根底には常にある気がした。</strong><br /><br /><strong>04|スズキクリ</strong><br />自分の出している音に対して対象化する。ダンスと違って対象化しやすい。<br />その時その場所で耳を澄ます。コリーの方法に近い。<br />それらの音に対してどのように感じているか?→一つの音を一塊にとらえず、細かく感じる。感じる網の目を細かくする。例えば空調の音を聴いたとき、その倍音が聞こえる。それも倍音の聞こえ方は一定でなく、微妙に揺れ、メロディーやリズムを聞き取る事ができる。それらに反応している。<br /><br />どのように反応しているか?いくつかの方法があると思われる。限定するのではなく、可能性を聞き出したい。と思っていたら、本人が文章にしてくれた。<br /><br />▼どのように感じるか、また感じることに対する反応の可能性(スズキクリ氏の説明)★★★★★<br />その場の音を連続する層として聴く。具体的な方法として、最も低い音と最も高い音<br />に同時に集中することから<br />層としての「まとまり」を感じ取る。まず、その層を強化する音、あるいは層に動きを与える音、を志向しモーションをおこす。そこで発された音は表現=演奏された音ではなくて、そこに在る音として認識していく。つまり、発音する前にイメージしている状態と、発音された瞬間に知覚している状態は、ある意味切り離されているといえる。このプロセスの繰り返しが演奏=音楽を成り立たせている。<br />身体性(技術、フォーム)は楽器の特性に依存する。どんな楽器を使うかによって、身体性が限定されるので、逆に、自分にとって制御しきれない、バグのような部分を楽器が持っていることは重要である。予期せぬ楽器のリアクションによって、音を身体性から引き離す契機になるからだ。<br />楽器に焦点をあてれば、あえて、楽器=手法とみなしてしまえるほど双方は不可分だと思える。ダンスにおいて、楽器は対象化された体だとするなら、基本的な体のありようが、手法の肝となっているだろう。個人的には、その辺にフォーカスして、ショーイングに挑みたいと思っています。<br />★★★★★<br /><br />身体性という言葉が、読み切れなかったので、詳しく聞いてみたい。「音」が「体」で、「身体性」はむしろ「意識のありよう」とも読める気がした。音楽からダンスへの言い換えをする時、「身体性は楽器の特性に依存する。」→「意識の有りよう」は体の状態に依存する。「音を身体性から引き離す」のが、「動きをからだから引き離す」より、「体を意識から引き離す」方がしっくりくる。<br /><br /><strong>05|アベマリア</strong><br />普段とは違う状態→ぬけのいい状態。<br />「ぬけのいい状態」とは、頭で考えたりして体のどこかで流れを止めてしまわない状態と思われる。<br />カラダの成り行きが大切。動き続ける。<br />アベさんは、物理的に体を動かし続けるという意味で言っていると思うけれど、もしかしたら、体の表面にはあまり表れない内部が動き続けているということでも、アベさんの手法に近づけるのではないか?<br />ノリのある状態。<br />クラブなどで踊っているノリのある状態など、ノリだけでは少し可能性の幅が広すぎて難しい気がした。アベさんのノリとは?昔、クラブで踊っているアベさんを見たが、他のお客さんがヒキまくって、物理的に避けていた。その迫力なノリとは?同じ動きを繰り返すことが、ある程度ノリをつくる助けになるという。<br />下丹田の意識は常に強い。底力が下から来る。<br />下丹田を鍛える訓練を日々、ものすごくたくさん行っているそうだ。具体的には腹筋など筋肉トレーニングも含めて。しかし踊っているときのアベさんは堅さを感じさせない。腸腰筋が底抜けに元気だという印象がある。<br /><br />前回手塚がアベさんの手法を自分なりに翻訳して具体化したのは「大脳をはずし(頭の前頭葉を捨てるイメージを持って)下丹田を揺する。」<br />足りなかったのは「愛」のエネルギーに満ちていること。アベさんはどんなに激しく動いて人に絡んでいても、そこからネガティブなエネルギーは感じない。微震が愛に満ちているのだ。私がやろうとするとネガティブな感情が強く体を揺さぶって、「怒り」や「憎しみ」に近いエネルギーが体を動かしているようになってしまう。<br /><br />下丹田を固めるのではなく、下からのエネルギーが流れて胸で花開くように意識してみたら、少し違う感じになってきた。<br /><br />アベさんの「微震」はからだのどのへんからくるのか?丹田ではない気がする。気の小ささと関係するカラダの場所ではないか?それが分かると何かもう一つアベさんの無意識になっている状態を体現するヒントになるのか?<br /><br /><strong>06|手塚夏子</strong><br />意識とからだの距離をかなり離す。<br />意識を介さずに、からだの細部が他の細部と繋がる。<br />意識を介さずに、からだと外界が何かの繋がりを持つ。<br /><br />そのような状態になったからだを、意識が観察する。<br /><br />意識と筋肉を繋げない。<br />特に表面の筋肉を使わない。<br /><br />この場合、意識と言っているのは表層の意識と言い換えることができるか?どこまでが表層でどこからが深層かは、地続きであって、感じ方が人によって違うだろうと思う。<br /><br />他の人が私の手法を試すにあたって、意識と筋肉を繋げない為に、どんなことをしても良いことにする。<br /><br />私が最初に試みてこのような状態になったきっかけは、からだの極小さな一部に意識を集中したことだった。また有田氏は、からだのどこにも力を入れないで立っていられる状態を試した。その時の有田氏は私の踊っている時にかなり近く感じた。<br />またアベさんのように、同じ動きをやり続ける、何も考えられないくらい動き続けることも、そうなる可能性高い。まりちゃんの「バラバラ」な方のやり方でも、こちらの方向性を意識すれば私の手法に近くなりそう。<br /><br /><br />【全体の感触】<br /><br />それぞれのアーティストが持っている「前提」の塊が、言葉を、その人固有の使い方にしているので、それ以外の人と言葉の使い方が違ってくる。自分の手法を説明しようとする時に、一塊になっている「ある状態」は言葉にするのが難しい。<br /><br />これらを解決するために、それぞれのアーティストが持っている「前提」を細分化し、対象化する作業が必要と感じた。塊は細かく分け、構成要素を整理することで、人とも共有できる言葉に対応するのではないかと思い、試みた。<br /><br />また、言葉が整理できない理由の一つは、アーティストが踊ろうとする時、身体の「ある状態」が生じるのは「無意識」の領域で行われる作業が多いせいではないか。他の理由としては、自分の欲求を自覚しきれない、または頭で判断しようとしているなどが考えられる。言葉にしようとするときに、無理に客観的になろうという意識で頭を使うのは逆効果かもしれない。そうではなく、自分の身体が向かおうとする方向を細かく観察して対象化する。<br /><br />他者の手法に対して否定的な気持ちにならないということも大切だ。もちろん自分に対しても。各々の認識が細かくなれば、他者に対して対応できる可能性を見いだせるのではないか。反発や摩擦も含めて。また、前提の違い、感覚の違い、意識の違いを、創造的なエネルギーに変え、むしろ一人で踊る時にはおこらないような各々の展開が生まれるような瞬間を持ちたいと思う。手塚夏子 Natsuko Tezukahttp://www.blogger.com/profile/03608791654012026025noreply@blogger.comtag:blogger.com,1999:blog-6186159293532177259.post-63125890431553554132007-07-05T14:52:00.002+09:002009-02-11T11:28:37.139+09:00アジアダンス会議「私のダンス」07年2月、手塚はアジアダンス会議に出席した。タイ・インドネシア、シンガポールからダンサーやオーガナイザーが参加。日本側のダンサーは鈴木ユキオさん、新鋪美佳さん、常楽泰さんです。他たくさんのダンス批評家やオーガナイザーが参加しました。その中で私のダンスという、自分の活動を紹介したり議論したりする時間があって、その様子を実況てきにご報告します。<br /><br />後藤美紀子(プロデューサー):なぜ、手塚さんがここにいるかというお話しをさせていただきたいと思います。昨年マレーシアから演劇の演出家をしている方が日本にフェローで来ていたんですけれども。彼が、非常に手塚さんの作品を気に入って「今まで見たことのない表現だ」と言っていたということがありました。考えてみると、古典芸能といわれるものは、わりと表現を誇張する方向に行くモノだと思うのですが、手塚さんはどちらかというと、動きも小さく、細かく、すごく極端な形の表現をなさっています。なので、アジアダンス会議に手塚さんをお招きして、その表現についてお話ししていただくのはとても面白いのではないかなと思って、お呼びしました。もちろん、これを見た方が「本当にこれがダンスなの?」という疑問が出てくることもあるかと思います。でも初日に國吉先生のレクチャーの中で「テクニックでダンスの質を決める時代は終わって、身体を問い直すことがダンスである」ということを土方巽が実践していたというお話しを聞きましたので、私はこれがダンスだと思っています。ということで、手塚さんに[my dance]のセッションを始めていただきたいと思います。<br /><br />手塚:はい、手塚夏子です。えーっととても緊張しています。 私の作品は体を観察するというのが基本になっていますが、今の体を観察すると、胃はとっても中心に向かって萎縮しています。<br />後藤さんが「ダンスなのだろうか」という問いも当然出てくるというお話しがありましたけれども、実際に作品を見ていただいて「これはダンスなのだろうか」とか、「ダンスとはなんだろうか」というお話しができればうれしく思います。私の考えではその土方巽の話に近いと思いますが、体の状態、存在の仕方、あるいは状態の変化、そういったモノの中にとてもダンスを感じます。<br />では私の中で重要になる作品をまず、1つ見ていただきます。題名は『<a href="http://natsukote-videocast.blogspot.com/search/label/Anatomical%20Experiment%20ver.2">私的解剖実験-2</a>』です。<br /><br />※「私的解剖実験-2」の抜粋映像<br /><br />手塚:はい。と、いうのが『 私的解剖実験-2 』で、フルバージョンは20分間ですが、今のは抜粋でした。<br />なぜこのような作品を創るようになったかというお話しを最初にします。 私的解剖実験シリーズというのは2001年くらいから始めたことですが、どうしてこういうシリーズを始めようと思ったかというと、私自身が踊るのに、私自身が振り付けるというのはとても難しいと思ったからです。私はその二人が、つまり振り付ける私と、振り付けられる私が、もう少しキリ離れなければならないと感じました。その為に自分自身の体をまずはモノのようにあつかって振り付けるということを考えました。そのために体の一部分だけで踊るということを試しました。 例えば口だけを出して、口のダンスを踊るとか。例えばこんな風に (口のダンス実践 )と言う感じです。そんなにまじめに見ないでください。<br /><br />後藤:これ本当はこれ紙袋を被って口だけ出して踊っていたんですよね。<br /><br />手塚:そうです。でもこの作品は曖昧なところがたくさんあったんです。体の一部分で踊るというシーンはまだクリアーだったのですが、それ以外にも色々な動きを入れていたんですけれども、その動きが、自分の中では「あ、今の動きは良かった、とか悪かった」と感じるんですけれども、それがなんとなくでしかなかった。このままでは作品は強くなっていかないなと思いました。作品の強さを求めるならば、そこには必然性が必要だと思いました。必然性というのがどうゆうふうに生じるかというのが問題になりました。<br /><br />例えば立つというだけにしても、このように、あるいは重心を何処に置くのかとか、あるいはどこに力が入っているのか、あるいは抜けているのか、立ち方というのはいくらでも可能性がありますよね。そんなにたくさんある可能性の中で、どのように立つのかとか、どうやって、何がそれを決めるのかというのが問題でした。もちろんバレエの基礎を元にして立つとか、他の色々な何かの基礎をもとにして立つということは、あったはずですが、それは私にとっての必然性ではないと感じました。それで、その問いを元に『 私的解剖実験-2 』という次の作品を創りました。それが今見ていただいた作品の特に前半です。あれは私の中で何をやっているかというか何が起きているかというと、まず床に仰向けに寝て、体の一部分にだけ意識を集中しています。 それはほんとうに一部、たとえば小指の先とか、あるいは指と指の間とか、あるいは足の中指と薬指の間とか、そのように、一部分に意識を集中するということをやってみました。それは、ただそこに意識をもっていくというようなことではなく、その意識しているというのがどういう感じなのか、自分なりに例を挙げてみます。<br /><br />例えば蚊が飛んでいて、自分の体のどこか一部に止まると想像してみます。もし良かったら、今やってみてください。体の一部分に蚊がとまりました。止まっているけど刺さない。蚊は自分の皮膚の中に入ってくる、蚊の姿は消えていって、蚊の意識だけが残っている、その意識が自分の意識に変化している。<br />実際に私がこのイメージを使っているのではないのですが、一部分に意識を集中するということが以外に説明が難しかったので、分かりやすくそれを説明するのにどうしたいいかと思って今ちょっと考えてみました。<br />とにかく、意識した場所だけが自分であって、それ以外がないかのように集中するのです。 そうすることによって何が起きたかというと、意識したところではない別の場所が動き出したのです。それは自分でも本当に驚きました。そしてとても困ったと思いました。その部分の動きを止めようとすると、より激しくなります。それで「ああ、これは実験の結果なのだから受け入れなければならない」と思いました。私自身が意図しない結果が出るということは、以外に私の作品にとって重要なポイントなのではないかと思いました。しかもそれは以外に素敵なことなのではないかと思いました。その反応してしまうことそのものをダンスにして創ったのが、この作品です。<br /><br />この作品をやって私自身に何が起きたかというと、自分が本格的に分離してしまうような感覚が生まれました。 それは、さっき言ったような振付家である自分と、ダンサーである自分というような簡単な分離ではなく、このレジメに絵がありますけれども、凧(この絵は凧なんですけれども、絵が下手ですみません)この凧の部分が自分自身の体で、この「凧の糸を持っている手」が私、あるいは私の意識といってもいいかもしれません。私自身は体に大したことはできないのです。体は、風が吹いたり、その時の状況をすごく受けて、動いてしまう。ただ、反応が起きるということだけが重要なわけではなくて、このことで体の状態が変化していくということ、またそれを味わうことがダンスだと感じました。そしてまた、私はこのことを通して、人には層があると感じました。表層からちょっとずつ下の方に別の層があって、深層の方はもう限度が無いくらい深いと感じました。この一部分に集中すると言うことが、私自身の深層に影響を与えているのではないかと感じました。 <br /><br />後藤:ひとついいですか?今言った、「人には深層がある」といった時の「人」というのは、この凧あげの図で言えば「私」の中ということですか?意識の中に深層があるということですか?<br /><br />手塚:いえ、この図とはまた別に、「人」という存在全部という意味です。<br /><br />後藤:意識の中だけの話をしているわけではないということですね。<br /><br />手塚:はい、そうですね、体も意識もすべてひっくるめた「人」ということですね。<br />それで、この作品の後に、体の状態の変化をもう少し丁寧に見せていくために、新しく『 私的解剖実験-3 』という作品を創りました。それは「見せる」と言うこと以前に私自身の中で実感するということが先に大切になってくるわけですけれども。一部分に意識を集中するだけではなく、いろいろな体に対しての命令を考えました。ここにも少し書いてあるけれども「どこか一点だけを見る」という状態から、「全体を見る」ということに、変化させます。<br />今のこの状態ではあまり変化は見せられませんが、少しやってみます。<br /> <br />(実践)分かりました?まあ、このように。あるいは「右耳だけを澄ませる」。実際には右耳だけで聞けるということではないのですが、限りなくそうしようと努力するわけです。そのように色々な命令を、順番も決めて、順番通りに自分に対して実行させて行く。この作品をやることによって、自分の内側だけでなく、外との関係に意識が開かれていきました。こういう会場とか、そういうものが私の体にとってとても重要な材料になりました。今、見てくださっている皆さま一人ひとりのエネルギーももちろんそうです。私自身が自分に命令したことだけではなくて、とても状況に対して過敏になっていきました。だから私自身が自分に命令していることと、周りの状況が合わさって、私自身を踊らせます。そうしていくうちに空間にさえ、表層と深層があるように感じるようになりました。自分の深層と、空間の深層が繋がる感覚を持ったときには、体は自然に動き出すということを発見しました。そういうことがあって、即興の可能性も開かれていくことにました。<br /><br />それと、このあたりからワークショップで「体を観察する」という方法を人に伝えるということを始めました。そのことを通して、体というのは生きている中で関わっている物事とか、人や状況なんかが与えた影響による反応の積み重ねでできていると感じるようになりました。そう感じたことをキッカケに「関わる」ということに興味がシフトしていきました。それで「関わっているときの体」を観察したいと思うようになりました。それと、私自身は今まで深層に影響を与えるようなことばかりをやっていたので、表層はどうなっているのだろうということも考えました。表層というのは一番分かりやすく言えば目に見える物事ということです。それで人と関わっている時の体を観察するということで作品をつくったのが『私的解剖実験-4』です。<br />ここで、『<a href="http://natsukote-videocast.blogspot.com/search/label/Anatomical%20Experiment%20ver.4">私的解剖実験-4</a>』の作品をすこし長めに見ていただきたいと思います。<br /><br />※『私的解剖実験-4』の映像、冒頭から作品を流す<br /><br />後藤:ここは劇場ではないですよね?<br /><br />手塚:ここは、BankARTという、ギャラリーというか美術の展示をするところです。正面にガラスの入り口があるのですが、そこは完全にガラスに囲まれているというような空間です。これを見ながら少しお話ししますので、若干明るくしてください。この作品はどのように創ったかというと、出演者3人の人達に関わりについての雑談をしてもらいました。 ほんとうにただの雑談なんですが、それを1~2時間撮影しました。その中から1分だけを切り取って、その動きをそのままトレースしました。これがつまり表層をそのままトレースしたということになります。その3人にまず自分自身の動いた1分間の動きをトレースしてもらい、他の二人の分もトレースしてもらいました。このトレース作業というのは気が遠くなるほど大変でした。ダンサー達もとても大変だったと思います。やっているうちに何をやってるか分からなくなって、眠くなってしまうんですね。その材料をつかって、ある種編集作業をしたというかんじですかね。だから、このシーンは別の意味で映像作品のように感じました。この表層シーンを創っているときに問題になったのは、表層の中に何を見つけられるのかということでした。それで、この表層の細部が、深層と深くかかわっているという推測のもとに探しました。それで、まず3人に、自分の振りの一つひとつの中から、自分の深層が実はどうだったかということが思い出せる部分を探してもらいました。そうしたら、3人とも表層から、自分自身の深層を見つけだすことができました。でもそれを作品の中にどのようにクリアーに見出すかということが問題でした。それでその時の最善は、その会話そのものをこの作品の中にぶち込むということでした。そのシーンをちょっと見ていただきます。<br /><br />※映像を早送りして上映<br /><br />ここは、さっき言ったシーンでは、まだないのですが、撮影した、雑談している様子を感じ取ることができると思います。雑談をしているもともとの1分間を再現することに近いシーンです。さっき見ていただいた振りと、要素は全部同じです。素材としては3人のトレースした動き、つまり3つの動きのみということになります。ただ、リアルな時間でトレースするのはとても難しかったので、これは実際の2倍ゆっくりにしています。<br /><br />※映像のシーンが変化<br /><br />そして、ここは、それぞれが自分の振りのひとつひとつに何が起きていたのかを検証した時に、深層が滲み出てきてしまっているようなシーンです。ここからまたもう一つシーンがあって、その後、先ほど言ったシーンですが、自分の深層を見つけだして、お互いに喋っている部分、最後の本当に会話しているシーンになります。<br /><br />※映像、3人のトリオシーン<br /><br />これはトレースした動きを、とばしとばしでストップモーションをつくっているシーンです。このシーンはこういう風になる予定ではなかったのですが、前のシーンの深層が滲み出てしまっているのが止まらなくなってしまっています。それはそれで、予想外でしたが、こういう状況になったことがこの作品に力を与える結果になったと思います。<br />これは、ここにいる真ん中の人のトレースシーンを3人トリオでやっています。<br /><br />※映像、ガラスケースの中に3人が入って座る。<br /><br />これで、このガラスケースの中に完全に3人が閉じこめられています。そしてここで本当の会話をしています。雑談のテーマは、自分の振りの中から、自分の深層を探っていくというものです。そして、ここには実はマイクが仕込んでありまして、音響さんが自分のタイミングでマイクの音量を入れたり引っ込めたりしています。この作品はこんな感じでした。<br /><br />ということで私の作品の説明は終わらせていただきます。手塚夏子 Natsuko Tezukahttp://www.blogger.com/profile/03608791654012026025noreply@blogger.comtag:blogger.com,1999:blog-6186159293532177259.post-1842669203045971052007-07-05T14:48:00.006+09:002008-11-06T14:55:01.068+09:00横浜トリエンナーレ ダンスパフォーマンス(2005.10.16 & 29 @横浜トリエンナーレ)横トリでは、10月16日と29日に踊った。二日とも、雨が降るかどうかというような天気だった。雨の中で踊ってみたいという気持ちになっていった。身近なアーティスト達と息子が稽古相手になってくれた。<br /><br />16日の一回目は少し緊張した。ナカニワの海側でひとり踊った。雨は結局あがったけれど、真っ白な雲が空を覆って、私は不気味な佇まいで風に吹かれた。現場に着くと何人かすでに待っていてくれたが、お客さん達はかなり遠巻きに見守っていた。被った紙袋がカサカサ鳴った。紙袋を外したら、風に飛んでいった。私の体をダンスモードからフェイドアウトさせながらお客さんを置き去りにして消えていく。フェイドアウトの感覚が不思議と気持ちよかった。<br /><br />2回目は室内だった、ミョンフィさんとアベマリアさんと至近距離で踊ったので、事実上絡んでいるような形になった。何も決めていなかったが、私だけ間違えて3分ほど早く踊り始めてしまったので、私のソロから始まったような感じになってしまった。石川雷太さんと松本じろさんの音が以外と大きく、体は何も考える前に勝手に反応しはじめて、自分では何も出来ない状態だった。アベさんにしても刺激が大きくて逆に私の体はフリーズしたように身動きがとれない。ミョンフィさんは、私と全く別のいかたで踊っていたが、手が触れて何某かの感情が私の体を駆けめぐったようだった。その衝撃の余韻でしばし踊った。<br /><br />29日は4回も踊ってしまった。中村公美とたかぎまゆちゃんも同日パフォーマーだ。<br /><br /><a onblur="try {parent.deselectBloggerImageGracefully();} catch(e) {}" href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEh7Aw42AYAeulkIpHvIdH8fmuSUGohYwWwD-TLBwrgLCu1ZVoZy2a_JL5DX9N753tTdly_8Oq-_Rio_aaqxRidZj0i6EWUf47Zu9K-MXgMF5i-cEjFKitQH83AAZY2VyaZ3L_TOxBtA9Lo/s1600-h/mail-3.jpeg"><img style="float:left; margin:0 10px 10px 0;cursor:pointer; cursor:hand;width: 200px; height: 150px;" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEh7Aw42AYAeulkIpHvIdH8fmuSUGohYwWwD-TLBwrgLCu1ZVoZy2a_JL5DX9N753tTdly_8Oq-_Rio_aaqxRidZj0i6EWUf47Zu9K-MXgMF5i-cEjFKitQH83AAZY2VyaZ3L_TOxBtA9Lo/s200/mail-3.jpeg" border="0" alt=""id="BLOGGER_PHOTO_ID_5265418418212742578" /></a>1回目はハトバとセンタンの角の所でソロを踊った。程良く晴れて、海がとてもきれいだった。柔らかくただそこに居るだけで、体の中はゆっくり流転するように水や空気や人々と触れあえればと思った。眩しかったのと風が思いのほか強かったので少し現実に引き戻されそうにもなった。屋外になれていないなーと思う。最初見てくれてた人数が4分の1くらいに減ったけれど、深い眼差しに支えられ気持ちの良いひとときの経験だった。<br /><br />2回目はハトバのカフェ前で、まゆちゃんの作品の置物と化してただただ、そこに突っ立っていた。しかも袋を被っていたので、もう袋を吹き飛ばされないよう必死。もちろん何も見えない。音だけが頼りで、まゆちゃんの足音と時々笑い声や拍手があったので、様子をうかがっていただけだったけど、不思議な時間だった。<br /><br /> 3回目はソロで、ナカニワを端から端へと往復した。その時幸運にも小雨が降っていた。青く塗られた渡り廊下を背にしてセンタンの方を向いて立ち、赤い傘をさした。雨の匂いがかぐわしい。美術作品である電話ボックスの隙間から、細く海が見える。私の行く細い道を指し示しているようだ。ざわめきと雨音が混ざっている。雨の音が人々の声や物音を吸い込んでラジオのノイズ音みたいだ。実際私の体が、ラジオの受信アンテナのように歩くたびに微妙にノイズが変化する。音だけでなく空気も匂いもエネルギーも微妙に変化し続ける。私は透明なただの入れ物のようにただそれを受信する。センタンまで辿り着くと、そのままの向きで後ずさりする。背中の指向性をうんと強く持つように注意する。目の前の景色は思い出のように遠ざかっていく。人々の視線や意識が体に線を描いて向かってくる。手が重くなる。傘を手放す。雨はもうほとんど上がっている。傘の鮮烈な赤が、思い出に衝撃的な感情を残すようにいつまでも目の端で燃えている。長い時間、往復45分もかけて青い渡り廊下のところへ辿り着く。その瞬間はあっけなく、青い鉄板がコツンと音をたてて私の踵をたたく。そしてゆっくり我に返ると、遠くから心を寄せてみてくれていた人々の意識がはっきりと感じ取れる。うれしかった。<br /><br />4回目は室内で、中村公美とまゆちゃんと同じ場所で踊る。どうやって居ようか迷いがあった。普通に歩いたりするところから始めた。何か新しいことを試したかったけれど、一回スイッチが入ると、体がフリーズしたように固まってしまう。そうすると余計なことも頭に浮かんでくる。それが余計に体を動かなくする。体の中では激しくどもりがある。私の中の何かが過剰反応し、また別の何かが考えすぎていて、また別の何かが動こうとしている。美術作品や二人のダンサー、情報が多くなるほど混乱する。しかし混乱したときは、その時を生きるしかあるまいと、その滅多にない経験を味わった。手塚夏子 Natsuko Tezukahttp://www.blogger.com/profile/03608791654012026025noreply@blogger.comtag:blogger.com,1999:blog-6186159293532177259.post-51600833654499118872007-07-05T14:48:00.003+09:002008-02-29T19:50:19.582+09:00道場破り企画<span style="font-weight:bold;"> 一期目 前半戦 06年10月</span><br /><br />道場破りとは、手塚夏子が魅力的なアーティスト達の手法に迫り、その手法の要素を自分でも試すという実験的試みです。方法は、一緒に稽古場に入り手法についての話を徹底的にして、体で確かめていくというもので「踊っているときの状態はどのようなものか」という問いが基本になります。堅く聞こえるけれど、これらはリラックスした雑談から始まります。<br />手法とは、学んできたダンスのノウハウの事ではなく「自分にとってのダンスとは何か」という根本的な問いにより、独自に編み出された、マネの出来ない手法のことです。<br /><br />■手法への接近 (approach to each method) 主な切り口<br /><br />踊っている時、どうなっちゃってるのか?(When they dance how are they being?)<br />自分という感覚について(about sense of self)<br />入り口、又はスイッチ(entrance or switch)<br /><br />■全体の中心になった話題 <br />表層<br /> ↑<br />ここにはレイヤーlayerが何層もある。<br /> ↓ <br />深層<br /><br />能動的active←→受動的passive<br /><br />動かされる affect<br /><br />【福留麻里の手法】<br /><br />1.EGOが追いつかない(can`t catch up)所で動く<br /> →お腹の空洞が「へー」と言っている。↓<br /> バラバラになってしまう。→繋げたい(根っこrootを感じたい)<br />2.動きがポンポン出たくなる直前に踏みとどまる。<br /> へーと言っている部分がしゃべる 欲求の根っこを感じ続ける<br /><br />【スズキクリの手法】<br /><br />どう弾くかではなく、どう響くかが大切<br />(どう動くかではなく、どう存在するかが大切という私の感覚に近いのか? <br />表層と深層を往復する(深層へドップリ浸らない)<br />対象になる基準を外に置く。→中心(判断する人)←自分という感覚?<br />「気持ちよくなって、自分という感覚がなくなってしまう」という方向には<br />行こうと思えば行けるが、危険を感じる。<br /><br />音を対象化する。具体的方法→そこに鳴っている音などを聞く。倍音を聞く。Fixした反応。<br /><br />【有田美香子の手法】<br /><br />現時点で三種類ある。<br />1.自分の深層を直堀(相手が自分に対して否定するのを前提にして「裸」になる)<br />2.「振り」にカッチリ入る。限りなく呼吸に近い<br />3.そこにある何かに対する衝動<br /><br />1.には具体的な体の捉え方、方向性を決めることで入る。例えば体のセンターに真っ直ぐの線を感じ、手を挙げてその手をその線にあわせる <br /><br />【Corrie Befortの手法】<br /><br />ego (sense of self) shape changes<br /><br />入り口は能動的 - entrance active(色々な状況、音を聞き、モノを見、空気を感じる)<br />しかし、大きな意味での感情はその感じたことにより動かされる。<br />それは深くなり浅くなりまた色々な種類の横の拡がりがあり、横にも縦にも限りがない 。<br />- unlimited emotional state affect<br /><br />【アベマリアの手法】<br /><br />衝動が体を突き動かす状態になるのが良い。<br />潜在意識のみになって、体が何かに動かされているような感じ。<br />どのようなところでも入り口にできるのが良い。すぐに入れるのが良い。<br /><br />練習で見つけたこと<br />色々な状況でもダンスが満ちて流れるように、<br />体の中に道筋をつくっておくことによって、<br />本番での可能性が広がる。また楽しめる確立があがる。<br />同じ事を繰り返すと入りやすい。<br />自分で自分にのる。<br /><br />●10月13日(金) Corrie Befort/有田美香子<br /><br />コリーとは、最初に渋谷のル・デコで、試演会のような催し物を一緒にやった時、初めて会った。ミュージシャン2人と彼女の即興だった。薄暗い室内に窓から少しだけ光が差し込んでいて、その空間の中にしみていくような、美しいダンスだった。上品な中にも小さな破裂や痙攣があって、見ている者の内側を振動させる。<br />今日の彼女とのやりとりは、まず英語の勉強から始まった。私は殆ど英語が駄目で、通訳もいなかったけれど、手探りで言葉の奥にある領域を探っていくのはとてもスリリングだった。9月に行われたオーストラリアでのエクスチェンジ企画を経て、私は幾つかの英単語を興味深く手探りしていた。その単語を1つ1つ大きな紙の上に書き出して、その言葉について図式やイラストやジェスチャーなどで示してもらう。辞書を引きながら、単語と単語の関係や、使い方の例や、類似性などを見つけながら、少しずつ体に対する言葉の認識を併せていく。そして、ダンスを踊っているときどのような状態なのかという話を始める。<br /><br />●10月20日(金) 有田美香子<br /><br />前回の有田さんとは、言葉の奥にある領域が掴みきれず、言葉の森の中で迷子になってしまったようだ。今回は、有田さんが実際にやってみる内容を提案してくれた。「音で相手の深層をさぐる」というものだが、深層というのはそこに何か壁のようなモノがあるときに、そこをつついてみたりして探ることはできるけれども、そういうものが無いときは、探るという行為自体が無効になってしまう。そこには何の目印もなく境目もなく自分と相手の区別もない。それはある時は深く交わり、ある時は離れているかもしれないけれど、コントロールはできないようだ。<br />有田さんは3つのバージョンで踊る。<br />その1 自分の深層から激しく掘り出す 世界に否定されるという前提で裸になる<br />その2 振りにカッチリ入る。 限りなく呼吸に近い<br />その3 見ているモノに対する衝動で踊る<br />その1を試してみようと思った。世界が否定していると言う前提、というのは無理だったので、とりあえず、スコーンと入る。つまり急激に「入る」。入るというのは、深層に行ってしまい、自分という感覚から離れていくということ。それを意識的にやろうとするのはとても難しかった。頭の中に有田さんの踊っている状況を思い浮かべたりしてしまい、それも逆効果、色々と意識しすぎて、すぐに浮いてきてしまう。表層の方に。また自分のなりやすい状態に引っ張られる。同じ状態になるべきというのではなく、その手法はいったい何をもって手法なのか、そのやり方、つまりスイッチのようなものが同じであればいいのだ。と思い、もう一度考えてみようと思う。<br /><br />●10月21日(土)Abe”M”ARIA<br /><br />彼女の手法→同じ事を繰り返すことによって、入る。衝動が体を突き動かす。何かに動かされている状態になるための道筋を、体の中につくるため、稽古する。自分で自分にのる。<br /><br />● 10月26日(木)スズキクリ<br /><br />ダンスにおいて、どう動くかと言うことよりも「どう存在するか」ということが重要に感じるという話をすると、クリさんにとってその話はよく分かると言って、音楽においては、どう弾くかではなく「どう響くか」が重要と感じていると話してくれた。彼の手法→部屋の中の音を聴く。響きというのは周囲の状況が大きい。何かを弾いて放っておく。→その時の響きを感じ取る。メロディーが出てくる。リズムが出てくる。響きを増幅する。リアクションもある。構造的な感覚としてのコラージュ。<br /><br />●10月27日(金)Abe”M”ARIA 有田美香子<br /><br />有田の手法→「その1」である、自分の深層から激しく掘り出す(じか堀り)のための、具体的な方法として彼女が実際に作品に使った方法を試みる。体の中心に線のイメージを持つ。片手を挙げ、その挙げた手を中心の線に併せる感覚を持つ。中心の線は、切り裂かれたような鋭い線のイメージ。あるいは切り裂いて内蔵を見せる。能動的に深層へ向かっていく。<br />アベの手法→最初にプシューと何かポンプのような圧力を感じる。<br />アベと有田のお手合わせ→お互いちょっと怖々の時と遠慮の時があった。すごく似てる感じがするけれど直接一緒にやると違う所の方が多く見えてくるのが不思議。<br />自分の手法について発見→二人に比べ、私はどちらかというと能動的に深層の方に行くという感じがしないなと思った。受話器を取るだけと言う感じか?基本的に受動的であって、何かに動かされている感じ。自然な反応が起きてはじめて体が動く。最初にラジオの周波数を併せる。<br /><br />●10月28日(土)Corrie Befort Abe”M”ARIA<br /><br />二人のお互いの手法について、私が無理やり英語で説明する。3人それぞれソロをやる。アベさんとコリーのお手合わせ→お互い波長があっているようだった。リラックスして自分のソロをやりつつ、子どものような童心が共鳴する瞬間もあった。かなり激しい接触あり。子どものような無防備な接触だった。<br /><br />●10月30日(月)福留麻里 スズキクリ手塚夏子 Natsuko Tezukahttp://www.blogger.com/profile/03608791654012026025noreply@blogger.comtag:blogger.com,1999:blog-6186159293532177259.post-45649995966784783732007-07-05T14:46:00.000+09:002007-07-05T15:17:03.165+09:00SOLO / DUO(2005.5.20~21 @ Japan Society, New York)2005年5月20、21日、ニューヨークのJapan Societyで開催された日本のコンテンポラリーダンスを紹介するショーケース「SOLO / DUO: Showcase for Emerging Japanese Dancers & Choreographers」 に出演。他にも北村成美と砂連尾理+寺田みさこが出演。 手塚夏子は『私的解剖実験-2』を上演するほか、開演前にロビーパフォーマンスを披露した。<br />この公演のレビューはNewYork Times、Village Voiceに掲載された。John RockwellによるNewYork Timesのレビューは、パフォーマンスの状況を詳細に伝えた上で、以下のように評している。<br /><br />Her style in these pieces is very disturbing: spasmodic jerks and quivers, sometimes violent, as with a mentally or physically disabled person. It's the blend of normalcy and barely repressed violence that's so upsetting.<br />彼女の作品は、人をとても不安にさせるようなスタイル−発作的な痙攣、震え、時折見せる激しさ−まるで精神障害者、あるいは身体障害者のような動きを見せた。正常さと、倒錯するほど抑圧された激しさが露わになった状況が混じり合っていた。<br /><br />また、ショーケース全体のレビューの最後に "A fascinating performance, and a fascinating evening. "として結んでいる。<br />一方、Village Voiceは写真入りでロビーパフォーマンスと合わせて、文章で詳細に紹介した。Deborah Jowitt によるVillage Voiceのレビューは、 <a href="http://www.villagevoice.com/dance/0522,jowitt1,64471,14.html">こちら</a> で読むことができる。手塚夏子 Natsuko Tezukahttp://www.blogger.com/profile/03608791654012026025noreply@blogger.com